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今日は大阪のシンフォニー・ホールの演奏会でした。会場の響きの質はなかなか良いものだと思います。会場練習の時はあまり感じなかったのですが、本番になったら響きは良さそうなのですが、私たちのいるステージ上では他のパートが聞き取りにくくて困りました。実際私のいるところでは第1ヴァイオリンの音と管楽器の音はかなりずれて聞こえるので、どっちに合わせてよいのか困ってしまいます。会場に馴れていないからなのですが。

明日から2日間大阪のシンフォニー・ホールと四日市の文化会館でのN響の夏が終わると、N響も夏休みになります。明日は演奏旅行ではあるのですが1日ですからこのページに書きます。
脱力というのは弾く上でとても大切なことです。これは自分が弾く時にもレッスンをしているときでも痛切に感じます。この力を抜くということは分かりにくいことです。必要な力まで抜いてしまったのでは、音はちゃんと響きません。また力が入りすぎると音がつぶれて死んだ音になります。一般的に言ってほとんどの場合は力は入れ過ぎになっています。弓の返しにアクセントがつくようでは力み過ぎなのです。また左手の指の押さえ方も力が入りすぎているケースが多いです。どうすれば良いかは文章で説明できるような簡単なことではありません。良い先生について、手取り足取り教えてもらう以外に良い方法はありません。自分でそれを見つけるのは至難の業です。
こういうことを解決するには基本的なことを見直すのが一番です。楽器の持ち方、指の押さえ方、弓の持ち方などが問題です。それに耳も問題です。力んだ音と良く響く音が聞き分けられるかどうかということです。
今日もトリフォニーホールでの演奏会でした。演奏の方は昨日よりは少しは良かったです。
会場の響きが昨日と少し違って聞こえました。これは私の体調が関係しているのかも知れませんが、今日の方が会場の湿気を感じませんでしたし、響きもハッキリしていたように思いました。ちょっとした事で印象はかなり違ったものになるようです。ただ会場の印象はこちらが馴れたということもあるのかも知れませんから、断定的なことは言えません。
トリフォニーホールは私の家からは車だと20分位で行けるので、とても楽です。(もっとも昨日の朝は首都高の事故で1時間以上かかってしまいましたが。)最近は首都高は必ずどこかで事故があるので、時間は全然当てになりません。
今日の演奏会はすみだトリフォニー・ホールが会場でした。今日はすごく湿気があるように感じました。響きもあまり感心しませんでしたが、それについては何とも言えません。

こういう新しいホールの響きはちょっとした事ですごく変わるので、まだ何とも言えないというところです。幾分響きが少なく感じるのですが、客席で聴いている人にはどう映るのでしょうか。
今日はN響の夏の練習でした。ジョン・フィオーレという人はまだ若くて30代ぐらいの人だそうです。フィオーレという人はデュッセルドルフのオケにいるそうで、ドゥイスブルグのオケにいる人で前にN響にいた人が今回第1ヴァイオリンのエキストラでいらしているのですが、そのように言っていました。ちょっと癖のある人ですが、面白い人です。今回のプロはどの曲も有名ですが、弾くのはなかなか難しいものばかりです。
クルミ割り人形から練習が始まりました。細部の処理などなかなか面白いやり方をしています。次にヘンゼルとグレーテルをやりました。ここで昼休みになり、午後はマ・メール・ロアと真夏の夜の夢をやりました。普段やるのとは幾分違う味の音楽になっています。
練習の始めと終わりに日本語で挨拶をしていました。練習中は早口の英語でいろいろ注意を連発していました。細かいところはあまり良く聞き取れませんが、特に支障はありません。指揮者にしては珍しいくらい良くしゃべる人です。(しゃべるという意味ではブロムシュテットさんもよくしゃべりますが、タイプは少し違います。)注文も妥協せずに出すので、こちらとしては大変な部類の指揮者です。演奏会は聴いている分にはとても面白いと思います。若いので元気一杯の指揮者ですから、こちらはそれについていかないといけないので大変です。
今日用事があって先輩のヴァイオリンの先生達にお会いしたのですが、その席でもう80を越えられた先生にお会いしました。沢山の優秀な生徒さんを育てられた方なのですが、お話を聞いていてすごく参考になりました。すごく若々しくて今でも現役で沢山の生徒さんを教えていらっしゃいます。またお話をしているときに私の質問にとても丁寧に答えて下さいました。指の押さえ方、ヴィブラート、弓の動かし方などのお話を聞いて自分自身すごく反省させられました。家に帰ってやってみて自分の問題点のいくつかを解決できるような気がしています。
話の発端はある先生が包丁で指先を切ってしまったのですが、指を立てて押さえると痛いので寝かせて押さえているという話をされていました。そうしたらそのS先生がそれは良い機会だから押さえ方を変えたほうが良いというお話をされたのが始めです。私自身指を寝かせて押せようとしたのですが、最近指がだんだん立ってきていたのです。とても良いお話を聴きました。
明日からはN響は夏休み前の最後の仕事「N響の夏」の練習が始まります。今回はジョン・フィオーレという初めての人の指揮です。曲目は「ヘンゼルとグレーテル」、「真夏の夜の夢」、「マ・メール・ロア」、「クルミ割り人形」というポピュラーな曲目です。楽しい演奏会になりそうです。また東京の演奏会は錦糸町のトリフォニー・ホールで行われるので、私は近いのでとても有難いです。うまくすると家から15分位で着きます。
今日は東京に帰ってきました。昨日の事件があるので今日は空港のチェックが時間がかかるだろうと思っていたら、それほどでもありませんでした。でも楽器ケースの中に小さいペンチを入れてあるのですが、今まで一度も見せるように言われたことはなかったのですが、さすがに今日はケースを開けさせられました。それ以外は普段と同様でした。
東京に帰ってきたら暑いこと暑いこと、でも札幌も湿気がすごく昨日の夜食べに出ての帰りにはすごい雨に降られました。演奏会が終わった時は花火大会をやっているくらい天気は良かったのですが。演奏会の最後と花火大会の初めが重なっていたのですが、その時はかすかに聞こえるくらいでした。ですが花火大会のフィナーレは連発式の花火がいくつも続けてあがっていて、これでは演奏会は台無しになるところだったでしょう。でも急に開演時間をずらしたので案の定それを知らないでいらした方が何人もいて、トラブルがかなりあったようです。
それにしてもキタラホールはとても設備が良く、響きも良くとてもうらやましいです。N響もこのようなホールが持てると最高なのですが。
この間は演奏旅行です。こちらにアクセスして下さい。
今日は明日からの演奏旅行の練習でしたが、私自身にとってはいささか歯切れの悪いものでした。グレートというのは単純な構成をしていますが、そうであるからこそ演奏する人の音楽性がマトモに出てきます。今までの経験から言うとテンポを落とすのではなく、同じテンポで音色を変えていくのが普通だと思います。特にゆっくりな楽章でフレーズが終わるたびにテンポが落ちるのは、たとえばサヴァリッシュ先生などだったら間違いなくin
tempo(テンポ通りに)で弾くように強く注意すると思われます。ドイツ音楽とはそういう物だと思うのですが。今回は幾分日本的にアレンジされたシューベルトという感じです。
ところで今回の演奏旅行の最終日23日(金)の札幌キタラホールでの演奏会の開演時間が変更されました。この日近くの河原で花火大会が急遽開かれることになり、花火の始まる時間とグレートの始まる時間が丁度重なることになりそうなので、開演時間を45分速めて午後6時15分開演ということになりました。23日のチケットをお持ちの方はお気をつけて下さい。詳細は新聞などで発表されると思います。
花火大会と演奏会が重なるということはたまにありますが、開演時間を変更するということは初めてです。
明日からは高関さんの演奏旅行です。協奏曲として今回弾かれているショパンの2番のことですが、私自身は1番より2番の方が若々しい感じで好きです。(作曲年代は2番の方が前なのですから当然なのですが。)ただ惜しむらくは3楽章があまり面白くない事です。2楽章などは2番の方が良いように思います。でも圧倒的に1番の方が弾かれます。
ところでショパンの良さは協奏曲よりソナタの方にずっと強く出ているように思うのですが、皆様はいかが思われますか。たとえばソナタの3番と協奏曲の1番を比較したら、ソナタの方がずっと聴いて楽しいです。協奏曲の方は何度も聴こうという気にはなりませんが、ソナタは聴く気になります。最大の原因はオーケストラがついている意味がほとんどないことです。それを一番象徴的に表しているのが「アンダンテ・スピアナートと華麗な大ポロネーズ」です。もともとはオケ伴の曲ですが、ほとんどの場合ソロの曲としてオケパートまでソロで弾かれています。ごく稀にこれをオケ伴で弾くことがありますが(この前N響でも取り上げました。)、ソロで弾いてもオケ伴で弾いても音楽的にはほとんど差を感じません。(オーケストラの音色がモノを言っている部分が全然ないからです。)
同じ意味でパガニーニのヴァイオリン協奏曲もあまり面白くありません。ヴァイオリン弾きが聴いてもあまり魅力的に感じません。このように各楽器の名手の書いた協奏曲で面白いというケースはとても少ないように感じます。ヴァイオリンではヴュータン、エルンスト、ウィニアフスキーなどがそうです。リストの協奏曲第1番などは良く出来ていると思います。
今日金沢から帰ってきましたが、なんとも蒸し暑くて家に帰るまでに大汗をかきました。行きも帰りも越後湯沢経由で新幹線で行きました。越後湯沢から直江津の間のほくほく線は行きも帰りも霧がすごかったです。小松から飛行機を使った方が速いとは思うのですが、羽田から家に帰るのが面倒なので新幹線にしました。
この後は明日1日休みで、練習があって日曜日から東北北海道(仙台、一ノ関、盛岡、青森、札幌)の演奏旅行です。今度はショパンの2番(ピアノ:小山実稚恵)、シューベルトのグレート(指揮:高関健)というプロです。
今回Yさんは新しいPowerbookG3を持ってきていましたが、車ならともかく電車であの大きいPowerbookはいささかキツイと思います。でも実際にキーを叩くときは大きいほうが楽なのは確かです。2400だとキーが小さいので打ち間違えが多いですが、G3のキーだと普段と同じに打てるので楽です。それにモデムカードもいらないし、バッテリーも持つしお金さえあればすぐにでもG3にしたいです。今まで充分2400に金をかけているのでまだしばらくこれで頑張ります。
金沢の方に演奏旅行で行っています。こちらへどうぞ。
今日も岩城さんの練習の続きでした。書いていないところでは成り行きのritardandoをしないというのが岩城さんの主張のようでブラームスでは何ヶ所かその点を注意されていました。今日練習終了後に金沢に飛行機で飛ばれて、アンサンブル金沢の練習があるという話でした。N響とアンサンブル金沢の両方を指揮されるので、かなりのハードスケジュールのようです。ただN響とアンサンブル金沢というかなり性格の違うオーケストラの共演ですからタイミングとか表情とか簡単に合うのかなという心配はあります。でもイベントとしてはとても面白いものになるでしょう。
金沢は私自身はおととしの年末に行って以来です。今回3泊するのでまた落ち着いて金沢を見られるのでとても楽しみです。明日は移動日なので夕方に金沢に行くだけです。明日は夜ゆっくりおいしいものを食べようと今から計画しています。明日から3日間はこちらにアクセスして下さい。
昨日は夜用事で遅くなりホームページの更新は休ませていただきました。更新をさぼったことをお詫びします。
今日は久し振りに(何年かぶりだと思います。)岩城さんが指揮台に上られました。金沢ではアンサンブル金沢の定期公演にN響が合同で出演します。N響はストラヴィンスキーの火の鳥を最初に弾きます。岩城さんはN響では「春の祭典」を弾くことが多かったのですが、今回は火の鳥を取り上げます。アンサンブル金沢とはグリンカの「ルスランとリュドミラ」序曲を合同で弾きます。さすがにN響との練習は手慣れたもので、要領良く練習が進みました。高岡の演奏会はブラームスの交響曲第1番を弾きます。
ところで今朝練習所に行ったらYさんが「これ買っちゃったよ。」といって新しいG3のPowerbookを見せてくれました。思ったより大きかったですが、今までのPowerbookよりはかなり軽くなっていました。デスクトップとしても使えるような機能を持っているのでこれ1つで家でもモバイルでも使えるという強みもあります。バッテリーもすごく持つようで、バッテリーの残り時間8時間とか9時間という表示を見るととてもうらやましいです。(2400の場合新品のバッテリーでやっと2時間近い表示が出るくらいです。)ただ電車で移動する場合にこのPowerbookで移動するのはいささかキツイかも知れません。
昨日の話の続きです。これはお母様方に分かっていただきたいのですが、弾くということは気持ちの持って行き方次第で良くも悪くもなるのです。子供が良く弾けない場合、表面上はどうしてこんなに簡単なことが出来ないのだろうかというようなことでつまずくのですが、その原因がどこにあるのかはなかなか分からないのです。何か1つのことでつまずくというケースは稀で、ほとんどの場合は色々な原因の集積で起こっています。楽器の持ち方が悪いことと気持ちの焦りが重なったりというようなことです。原因が1つでハッキリしているような場合は治しやすいのですが、気持ちの焦りというようなものは対処が難しいのです。本人が治そうと思うことが引き金になっていたりすることもあるので、お母様が横で良かれと思って言うことがかえって逆効果ということもあるのです。
素直で親の言うことをよく聞く良い子ほどそうなりやすいです。何度も失敗するとそういう聞き分けのよい子はだんだんそこを弾くとアリ地獄のように催眠術にかかったような状態なっていくのです。「お前は弾けなくなる。」と悪魔にささやかれているようになるのです。(私もある曲でそういう部分があります。そこを弾くと必ず失敗するのです。)演奏というのはそういう心理状態との格闘なのです。
上手く弾くためには何とかして自分に自信を持たなければいけないので、場合によっては妙に突っ張ったりするのですが、それを潰してしまうと弾く人は自分の立つ瀬がなくなってしまうのです。(それは演奏家が自分を支えるための必要悪なのです。)そういうところを注意する場合は腐すのではなく、励ましながらなおかつ増長しないようにしないといけないので、言い方はとても難しいのです。
こういうことが分かるためには注意するほうも演奏経験がないとダメです。(指揮者も演奏家の気持ちが分からないとダメだというのはこういう点からです。善悪とか○×だけで演奏を批評するのは弾く上においては最悪の結果を呼ぶこととなりやすいからです。自分の弾いたものが良くないことは弾いている本人が一番よく知っているのですが、それを批判するだけでは弾く人は自分を守るために反発するだけで終わってしまいます。指揮者の言うことに素直についていくのはその指揮者がよほどの大家の場合です。演奏経験のない若い指揮者の皆さんはその点をよく知らないとダメです。その弾き方が良いか悪いかという次元の問題ではないということが分からない人はプレーヤーの協力は得られません。指揮者は先生ではないのです。それに演奏は人に諭されてやる物ではないのです。)
力みすぎるために良く弾けないということを感じることがよくあります。本人は一生懸命良く弾こうとして色々なことを考え過ぎているので、体中に力が入っているのです。これは治すのは結構大変です。というのは本人は一生懸命弾こうとしてそうなっているからです。手を抜いているからダメなのなら簡単なのですが。私の感じでは半分くらいの力しか使わずに弾いてみるとそこに解決の糸口があるように感じます。力まずに弾いてみると、上手くいかないのは無駄に力を使っているからだということが分かります。(思ったテンポで弾けない場合などほとんどがこの状態です。また大きな音が出るのが良いというほど単純ではないのです。無理して弾いていると必ずどこかの筋肉が固まって委縮しています。)
特に楽器の持ち方、弓の持ち方などの基本的な部分に関連したところほど、この力みは悪い影響を及ぼします。力んでいるときは自分の出す音をよく聞いていないことも共通した症状です。ここら辺の事はやはり実地に良い先生にアドバイスをしてもらわないとダメです。その意味ではホームページを読んだだけでは上手にはなれないのです。残念ながら。でもそんなに簡単に上手く馴れるなら誰も苦労はしないわけです。結局速く上手くなるかどうかというのはそういう事をどれだけ速く自力で解決できるかに懸かっているのです。その時自分の持っているイメージと自分の出す音が本当に同じになっているかを厳しく聴いてみることが大切です。(そこに問題解決の糸口があるのです。)
こうやってえられる結論はごく当たり前の、誰でも頭では分かっていることが原因だということになります。
毎度のことなのですが、降り番の時というのはあっという間に時間が過ぎてしまいます。今回も8日間の休みがあっという間に残り3日になってしまいました。また降り番の時にはよく体調を崩すものなのです。今回は体調は充分でしたが。N響は今日は沼津の演奏会でした。かなり前に1度行った覚えがあります。明日の穂積は初めて行くのではないかと思います。
指揮者の話の続きですが、この前(2年位前だと思います。)広上さんとやった時にすごく良かったと私は強調しました。その前にも広上さんとやったことがあるのですが、その時はそれほど良いという印象は残っていなかったのです。何年かぶりに定期でやったら音楽的にも人間的にもすごく伸びられていて、日本人の指揮者としては珍しいほどの変わりようでした。今の若手の日本人指揮者の中ではずば抜けているという感じです。日系人には今の指揮者ギルバートさんとか準・メルクルさんとかがいます。共通しているのが肩から力が抜けていることです。
勿論若手でも他に良い人はたくさんいるのでしょうが、私が聴いたり弾いたりした人の中ではこの3人に特に強い印象を与えられました。
また共通して言えることはごく当たり前の曲を指揮しても強い印象を与えられているということです。勿論ほとんど演奏されない曲をやって悪いというわけではありませんが、そういう曲ばかりを選んでくるというのは私たちから見るとう首をひねりたくなるのです。あまり演奏されない曲の中にも良い曲があるのは確かですが、一般的に言って演奏されない曲には弾かれないだけの理由があるのです。部分的には良くても全体のバランスが悪いとかです。
こういうオケがあまり弾かない曲を取り上げるのは指揮者としては楽なのです。でもこういう曲ばかりを集めた演奏会が終わった時のお客さんの反応を見ていると、我々としては「もっと普通の曲をやれば良いのに。」と思わざるを得ないわけです。当たり前の曲の範囲の曲をちゃんとやってから、そういう変わった曲をやって欲しいなと思います。(言ってみればそのオケの常任になってから珍しい曲を1つのプロで1曲だけ取り上げてお客さんにアピールするぐらいが普通のお客様の限度だと思います。)
普段弾かれない曲を弾くだけでも曲の内容の点でハンディを背負っているのですから、その先更にオケにもお客様にも良い印象を残すのは至難の業です。何人もの人がそれで失敗しています。(これは何も指揮者だけに言えることではありません。リサイタルでも同じことが言えます。聴いたこともない曲をメインプロに持ってきているのを見ると、これは普通の曲は弾けない人なのだなという印象を与えやすいのです。失敗しても普通の曲に正面から向かっている人の方が数段良い印象を与えます。)
今日はいただいたメールへのお返事をここに書きます。というのはどなたにとっても興味のあるものだと思うからです。
1つは指揮者の注文についてです。指揮者がオケに対して注文を出すときに、強気に出るか下手に出るかということについてです。「NHKの番組の中でデュトワ、メータ両先生の練習風景を見たらどちらも厳しい注文をつけているように見えるが、それは自分の音楽的イメージを伝えようとしているからオケに受け入れられるのだろう。同じ注文でも日本人がやったら受け入れられないのではないだろうか?」というものです。
その方は外国語で注文されるから同じ内容でも受け入れられるのではないかというご質問なのですが、それは違います。中途半端な指揮者が偉そうに言う場合は外国人であれ日本人であれ同様に反発を食らっています。外国の指揮者でも反発を食らっている指揮者はかなりの数に上るのです。棒がちゃんと触れて音楽がちゃんとしているからこそ厳しいことを言われても仕方ないということになるわけです。
小澤さんとか若杉さんがオケに対して丁寧な言葉遣いをされるが、とこの方は書かれていますがこれは両先生の持ち味だと思います。特に若杉さんが、「大変美しく演奏いただきありがとうございます。とても結構でございます。ただ、もう少し○○のようにお弾きいただけるようお願いできませんか。」と言っているのをテレビで放映されていたとのことですが、これは若杉さんのジョークだと私は思っています。
6月の若手日本人はどうだったかというご質問ですが、私の見た2人はともに自分の要望ははっきり伝えようというタイプで、その意味では好感を持ちました。問題はそれがオケに受け入れられるかどうかを決めるのは、その要望を言うだけの棒の技術、音楽性があるかという部分です。これこそが指揮者としての資質なのです。
次の質問ですが、中野さんではない首席のフルート奏者は神田さんという人です。小出さんがご卒業されて(定年退職されて)その後任を探していましたが、神田さんが6月1日付けで首席になったということです。
今日はN響は大宮のソニックシティーでの演奏会です。ソニックシティーの演奏会はほとんどがマチネーで、今回もやはりマチネーです。2年ほど前のここでの演奏会のゲネプロと本番の間にYさんが2400を買ってきたのをいまだによく覚えています。このときは私がN響での一番乗りだと思っていたのに先を越されてしまったからです。私の記憶ではソニックシティーの夜の演奏会は覚えがありません。
最近の新製品を見ていると結果的にG3ボードを載せるより新しいG3Macを買った方が正解だったことになります。最新のG3など350MHzのものが20万を切った値段で手に入るわけですから。別に450MHzの最速版でなくても350MHzのものでも普通に使う分には充分な速度を持っています。また最新版のG3Powerbookを手に入れても良いです。これなら邪魔にならないデスクトップ代わりに使えるからです。(外付けのモニターとキーボードをつければ本体をどこかに隠して置けるからです。)現在のような環境になると出来るだけ場所をとらないシンプルなものの方が良いので、新型のPowerbookを動かせるデスクトップとして使うのも良いと思っています。最も現在は新規に買うお金はありませんが。
今の8500にG3ボードを載せて、更にATAのボードとIDEのHDDを載せたりすると新しいG3を買うのとほとんど同じ値段がかかります。8500の場合そうしてもSCSIとグラフィックは遅いままですから、同じ金をかけても全体としては同じスピードは得られないのです。ただインターフェースがUSBになったりしているので本体だけのお金ではすまないことも大きな問題なのです。
今日はN響は明日からの演奏旅行の練習でした。私は降り番なのですが用事があるので昼ごろ練習所に行ったのですが、良い雰囲気でした。あまり良くない指揮者の時は練習が終わって皆が出てきた時の顔つきがすごいのが普通ですが、今日はすこぶる普通で、これはギルバートさんの音楽と練習の仕方が良いからでしょう。お昼休みの雰囲気で今日の練習は順調だなというのが分かりました。今回の旅行は多分とても良いものになるでしょう。
ギルバートさんはまだ32歳だとのことですが、とてもオープンで魅力的な人です。梶本音楽事務所の担当の方はととても良い人だと言っていました。お父様がテュッティのヴァイオリニストで、プレーヤーの心理状態を良く教えられているのだと私は勝手に想像しています。
前回のオペラシティーの練習でも全体で3日間の練習で今日はたとえば1日目だからこの程度行けば良いというようなことがちゃんとつかめているのです。たとえばすごく難しいところでも初日はただ一言「Just
practice !」なのです。これは簡単に出来そうで自分にかなり自信がないとなかなか出来ない技です。
また練習中に曲の講釈を長々とたれないこともとても良い点です。(名指揮者は皆共通しておしゃべりの時間がとても短く、必要なことを言葉少なにしゃべるだけです。)普段弾かれない曲だけを好んでやる指揮者には講釈をしたがる人が多く、こういう人はよく弾かれる曲はオケの方がよく知っているので、オケの知らない曲ばかり選んでくるのです。(こういう人に限ってオケの人にこの点[その指揮者がオケの知らない曲しか振れないこと!]がバレていないと思っているのです。私たちも沢山の指揮者と共演していますから10分も弾けば指揮者の腕などすぐ分かります。)ギルバートさんはどの曲についても講釈をしませんでした。(彼に限らずスクロバチェフスキー、スヴェトラーノフ、プレヴィンなどの人たちも皆余計なことは言いません。)これは他の若い指揮者にも是非見習って欲しいところです。(言葉で抽象的に格好よい言葉で表現するのは一見良さそうですが、実際弾く時には一つも役立たないのです。)
また場合によると人の所為にして何度もやり直しさせるのですが、実は自分が恐いので何回も繰り返したいだけという人もいます。(自分の振り間違いを人の所為にするのです。オケはその点分かっていても黙って付き合いますが、それに気づいていないわけではありませんよ。これはアマチュアオケの場合でも大なり小なり同様です。指揮者のおかしいことはアマチュアオケの人でもすぐ気づきます。ただ言わないだけです。)
今月は練習の日が不思議と土日が多く、車で行くには空いていて良いです。それにしても最近は首都高にのると必ずどこかで事故をやっていてそれに伴う渋滞につきあわされます。それでも電車よりは速いのですが、何とかならないかなといつも思います。
昨日のオペラシティーの本番が終わり、いよいよ夏の演奏旅行のシーズンの始まりです。明日からは大宮、昭島、沼津、穂積(岐阜)の4連戦で指揮は前回と同じアラン・ギルバートさんです。プログラムは
1.悲劇的序曲/ブラームス
2.ピアノ協奏曲へ長調/モーツァルト
3.交響曲第6番「悲愴」/チャイコフスキー
です,今回はごく平均的なプロですが、ギルバートさんのこういう曲の処理の仕方はとても興味があります。大宮、昭島の2ヶ所は自宅から往復できるので今回は割と楽でしょう。私はこの旅行は降り番です。この後の金沢、高岡の2連戦、その後の東北北海道とN響の夏は出番です。最近は車で行ける旅行が少なくなっています。以前は東北は全部車で回るということも多かったのですが、今回は最後に札幌があるので車で行くのはちょっと無理です。
最近ほとんど行かないのが仙台、秋田、山形です。最近の不景気の影響でしょうが、とても寂しいです。九州でも前よく行ったのに最近は全然行かないところは佐世保です。以前はよく長崎、佐世保と行ったのですが。この演奏旅行で行く都市というのはそこの会館の担当者がクラシックに関心のあるところがほとんどです。ですから担当者が替わるとそこに行かなくなるというのはよくある事です。
たとえば地元で言うと市川は今年まで行きましたが来年からは取りやめになるようですし、船橋、習志野は何年も行っていません。千葉もしばらく行っていません。どこも前はよく行ったのにです。市川など演歌をやれば満員になるが、クラシックだと券が売れないからだそうです。何おか言わんやという心境です。文化を育てるというのは単なる立て前でしかないのです。(クラシックは金のかからないところを使うというのがどうも本音のようです。演奏の質などどうでも良いというか分からないのでしょう。悲しい話です。)
今日はオペラシティーでの本番でした。今回ギルバートさんのおかげでとても良い演奏会でした。演奏会が終わった時のお客さんの顔が皆リラックスしてにこにこしていました。ギルバートさんはまだ32歳だそうですが、とても懐の深い人です。今日ゲネプロの時は会場が響きすぎるような感じがして、特にハイドンなど弾きにくいなと感じたのですが、本番の時は全然印象が違いました。新しい会場は月日とともにどんどん響きが変わりますが、ここもどんどん響きが良くなっています。1曲目のハイドンでは4楽章の第2部でわざと曲が終わったようなふりをするところがあるのですが、ギルバートさんはお客さんの拍手が始まるのをまって先を続けるという「音楽の冗談」(モーツァルトではなくハイドンの)を演出されていました。2曲目のサキソフォン協奏曲(西村)はオペラシティーの委嘱作品だそうで、他の曲といささか雰囲気の違う曲でした。この曲は聴いているとなぜサキソフォーンでやるのか良く分かりません。どちらかというと尺八などでやったほうが効果的なのではないかなどと思ってしまいます。この曲はリズムがとても難しく私などの神経ではとてもこのリズムは弾ききれません。作曲家は当然このリズムは歌えるのだろうと思いますが、パート譜を何回見てもこのリズムは理解できませんでした。この速さで32分音符でリズムを弾き分けるなど至難の業です。(というかオケでこういうことをやったら絶対に合いません。)
後半のコープランドとメシアンはともにとてもきれいな曲で、指揮者のお気に入りの曲だそうです。袖で指揮者が盛んにこの曲が気に入っている理由を説明してくれました。指揮者が気に入っている曲だからでしょうが、メシアンの曲など普段感じる違和感のようなものをほとんど今回は感じませんでした。今日のソリストのお2人(サキソフォーンの須川さんとソプラノの浜田さん)はともにすごい熱演で指揮者ともども素晴らしかったです。