ひとりごと98年12月分  

ひとりごとのぺーじへ


このページは私の日記のようなものです。私の感じること、周りで起こったことを書きます。


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12.31

 いよいよ今年もあと4時間ほどで終わります。来年もよろしくお願いします。

 昨日夜中に3チャンネルをつけたら第九を放映していました。今年は30日の真夜中と第九の扱いとしては冷たい感じです。私が見たときには3楽章が終わって4楽章に入ったところでした。4楽章の初めは棒の動きなどいくぶん硬い感じで私の感じでは今一つ違和感があります。ただ4楽章を通して聴いた感じではすごくまとまって聞こえたのは指揮のコウト氏の腕前だと思いました。何度も書いたバリトン・ソロの違和感などはやはり同様に感じられましたが、全体のまとめ方はなかなかのものに感じられました。色々苦労されたコウト氏ならではバランス感覚の良さでしょう。もう一つ言うと合唱団についてですが、本番の時より放送の方がずっとうまく聞こえました。合唱団はここ何年のうちでは一番良い出来かもしれません。

 今日は午後からコンピューターを置いてある部屋の掃除をしたのですが、綿ぼこりがすごくててこずりました。今は全部きれいに片付いています。コンピューター関連のゴミを片づけたらなんともたくさんの無駄な買い物をしたことを再確認させられました。皆さんもそうですか?来年は無駄な支出を厳しく制限しようと思っています。(どこまで守れるの?という声が聞こえてきそうですが。)以前買ったもので今使っていないものには28800のモデム、TA777というTA、SyQuestの270MBのリムーバブル2台があります。来年になったら早々に片付けるつもりです。SyQuestなど270MBがデビューしたときにはこれは良いと思いましたが、今では会社自体がつぶれてしまったので頼りになりません。モデムもPowerbook用のモデムカードを持っていれば必要ありません。TA777はWindowsの方では問題ないらしいですが、Macではとても気難しくて使いづらいです。


12.30

 今日やっと正月の準備が出来ました。毎年ぎりぎりまでレッスンが続くので、年賀状の準備もやっと出来た状態です。明日は家中の掃除が待っています。

 昨日買ったHDDはMELCOのものですが、ちょっと使った感じではとても速いです。NortonのSystem Infoで調べたら内蔵のHDDより速いという結果が出ました。U-SDATという方式の良さなのでしょうか。

 この前の中国の演奏旅行について中国の新聞批評が知らされましたが、全体に好評だったようです。ただ批評を読むと細かい部分についてはいささか的外れな批評で、ヨーロッパの新聞批評のような意味のあるものとは言えません。訳された文章を紹介しても良いのですが、あまり参考にならないと思うので今回は省略させていただきます。でも何か分からないけどすごい演奏だったという感じは良く出ています。今回の中国旅行は多分に政治的意味合いが強いので、音楽的には大したことはなかったというのが私自身の感想です。経営的には意味のあるパフォーマンスだったのでしょう。この人口の多い国で続けて演奏会が出来るのなら経営的には良いことでしょう。ただヨーロッパでの演奏旅行のように向こうで演奏して真価を問うという性格のものではないというのは確かでしょう。
 その意味では来年4月〜5月のアメリカ演奏旅行の方が意味があります。ほぼ2週間で5ヶ所(アン・アーバー、シカゴ、ニューヨーク、ボストン、ワシントン)で演奏します。特にニューヨークとボストンは大切な演奏会でしょう。また2000年のヨーロッパの音楽祭への出演も大切です。
 また来年の国内旅行では7月に久し振りに東北にいくのが目立ちます。(去年行ったところとは違うところです。)7月18日(日)の仙台を初めとして、一ノ関、盛岡、青森の4連戦の後1日移動日があって札幌のキタラホールへ行くという旅行です。私が入団してから10年くらいは東北は定番の旅行だったのですが、仙台など久し振りです。以前東北旅行というと自分で車を運転して回ったものですが、今では新幹線の方がずっと楽なので車で動く人は少数派です。そういう私も2月ごろから車を再開することにしました。普段の練習の時には乗りませんが、本番でホールに行くときや日曜日の練習には乗っていくつもりです。以前我孫子に住んでいたころには電車で行くより車の方が便利だったのですが、今の所だと電車の方がずっと便利です。
 N響の今後について明るいことを見れば色々あります。このオーケストラが不遇のときに今月のC定期2日目に2900人の入場者があったこともそうですし、2000年の海外旅行も実現しそうですし、N響は恵まれているといえるでしょう。皆様に感謝いたします。ただ演奏旅行についてもいわゆる「どたキャン」があることも確かで、経営もなかなか難しいようです。10年単位の長期的展望のもと音楽的経営的展望をはっきりさせてオーケストラを運営していくことがどのオーケストラについても大切なことになっていくでしょう。オーケストラの成り立ちについても再検討を要求されることになりそうです。

 後1日で今年も終わりです。今年1年皆様には私のホームページに付き合っていただき本当に有り難うございました。年が改まりましたら色々な所に手を入れようと思っています。ご期待下さい。では皆様のご健康とご発展を祈りつつ良いお年をお迎えになることをお祈りいたします。


12.29

 今日は午前中秋葉原に行く時間があったので、昨日昇天したHDD(これは1年ちょっとの命しかありませんでした。)の替りを買ってきました。今では4万円台で8GBのHDDが買えるのですね。安くなったものです。今では初めから内蔵のHDDの容量が大きいので、外付けのHDDを買う人は少ないようです。(N響の人でも外付けを買うのは昔からやっている人だけで、ここ2,3年くらい前に始めた人は誰もバックアップをとっていないようです。)まあ大切な書類を作るのでなければバックアップもいらないのでしょうが、私のようにまだHDDの信頼性の非常に悪いころからの人間はHDDなど一つも信用していませんから、今はDataのバックアップは4ヶ所にとってあります。私は今まで13ヶHDDを手に入れましたがそのうち現在でもちゃんと動いているものは5ヶです。(8ヶは昇天したわけです。PowerbookのHDDは3ヶありますがこちらはまだ元気です。)HDDというのはついさっきまで快調に動いていても再起動した途端に認識しなくなったりフリーズしたり(SCSI機器を読みに行く途中でフリーズしてしまい、起動途中で止まってしまう)するので本当に信用できません。

 N響の仕事はもう終わり、後はレッスンが何人か残っているだけになりました。前は年末になると教育テレビで音楽界の総集編のような番組がありとても楽しかったのですが、最近はそういう番組はありません。昔に比べて来日するオーケストラも多くなり、すべてを紹介するには時間がないのかもしれませんが、クラシックファンの楽しみや夢をもっと実現して欲しいです。こういう場を通して新人が紹介され、注目され、それによってCDなどが売れ演奏家はその経験を通してうまくなっていくのだと思うのです。

 N響についていくつか新しい情報があります。
1.新団員の入団
昨年6月にオーディションに合格したヴァイオリンの白井篤さんとチェロの桑田歩さんが1月から正団員となります。
2.三浦章宏さんの退団
第1ヴァイオリンの三浦章宏さんが一身上の都合で12月末日をもって退団されます。なお来春から新星日本交響楽団のコンサートマスターに就任されるそうです。
3.来年9月、デュトワ氏で大河ドラマ・テーマを録音
2000年の大河ドラマ「葵」から、初めて前編ハイビジョン撮影が行われ、NHKの看板番組も新しい時代に入ります。クラシックファンの拡大も見込み、さらに幅広い層にアピールするためにデュトワ氏による録音を決定しました。
4.2000年からサントリーホールで新シリーズ(?)
2000年からサントリーホールでの年5,6回の新シリーズを検討中です。


12.28

 この年の瀬も押し詰まった今日になって何と外付けのHDDが1つ昇天しました。(ソフト的な問題ではなく、フォーマットソフトにも認識されないし、マウントさせようとするとアクセスランプがついたままで本体がフリーズしてしまいます。)6.4GBのQuantumでした。まだ一応3つのHDDは生きているので、正月が空けるまではこのまま行きます。内蔵させているものは2つとも生きているので救われます。

 ところで今日は今年縁のあったアマチュアオーケストラに関することで、気になることを書きます。それは練習の仕方についてです。私がいつもアマチュアオケの練習に行くと皆さん自分の譜面に向き合って奮闘されているのです。それは良いことなのですが私が気になるのは皆さんが出来上がりのテンポでずっと弾いていき、間違えたら弾き直して先に進むというやり方ばかりされているからです。場所によって左手が難しかったり弓が難しかったり色々あるのに、どこもただ弾くだけで事足れりとしているのです。まずゆっくりしたテンポできちっと弾いてみるのがもっとも近道です。(なぜゆっくり弾くかというと、ゆっくり弾くことによっていつ何をすべきかを余裕をもって見られるからです。)さらに時間があればリズム変奏をするのです。あるところが弾けない場合ほとんどの場合それを過大視しすぎて自分で落とし穴に落ちていってしまうのです。ゆっくりテンポで弾くことによって実はそれほど速く弾く必要もないし、それほど難しくもないということが分かることによって自信を持つことが出来ますし、それが練習の最大の収穫になるのです。
 それをさらに助けるのが譜面をよく読むことです。楽器を持たずに譜面だけを見ながらゆっくり正しいリズムで歌ってみるのです。こんな簡単なことをするだけで随分違うのに、これをちゃんとやっている人を見たことがありません。
 曲をCDなどで聞いてよく知っている場合にただ弾くだけの練習をしていると、自分のイメージが先走って本当のリズムやテンポとは関係のない弾き方をしやすいです。
 また前提条件として調弦をさっさと出来ることも大切なことです。条件は早くできることと正確にできることです。コンサートマスターが弦の中を歩き回っているのを見ると、こんなことをやっていたら最後に音を会わせた人が音程が合ったころには最初に調弦した人は音程がずれてしまうのになと思います。いつも弾くときに調子笛やチューナー、音叉を使って正しいAの音程をとらなければいけません。アマチュアオケの人にはこの調弦をバカにしている人がとても多いです。


12.27

 私は今日知ったのですが、昨日サヴァリッシュ先生の奥様が亡くなられたという知らせが入ったそうです。11月に珍しく先生が単身で日本にいらしていたのですが、どうも奥様はご病気だったようです。いつも先生の隣でにこにこ立っていらっしゃる奥様の面影が今でも思い出されます。先生がこれに気落ちされずに今後も今までにもまして活躍されることを心からお祈り申し上げます。(来年はR.シュトラウスのシリーズが企画されています。)

 今日は今年の仕事納めでした。昨日の演奏に比べると今日は少し歯車があわないところが何ヶ所かありました。私自身も今日は3ヶ所くらい空回りしてしまいました。コウトさんは何回やってもテンポが一定しているのはすごい腕の持ち主だと思います。ただ惜しむらくは弾いているとクライマックスに上り詰めるときにオケがおいてきぼりを食らうような気がして、ちょっと残念な気がします。またどうしても4楽章の最初のバリトンのソロは大げさすぎて理解できません。確かに面白くはあるのですが。

 これで今年一年の演奏会も全部終わりました。今年を振り返ってみると目立つ演奏会というのは個人的にはプレヴィン先生のベートーヴェンのOp.131の弦楽4重奏と、チョンミュンフンさんのヴェルディのレクイエムです。プレヴィン先生については言うまでもないですが、チョンミュンフンさんについてはこれからN響とは相性の良い指揮者の一人だと思います。同じ東洋人であるにもかかわらず日本人とは明らかに違うのですが。やはり大陸系の人と島国日本の人は発想が全然違います。特にスケール感が違います。
 年末は中国旅行の後風邪を引いて大変だったのでそれから後は印象が薄いです。(本来練習は私たち自身のためにやるものですから、わざわざ北京の響きもよくわからない会場で無理矢理やる必要なんか全然ないという意見が私の周りには溢れています。練習の様子などわざわざ中国まで出かけてご披露する必要なんかなかったというのが私の感想です。この旅行については今後議論が色々起こると思っています。海外旅行はただでさえ大変なのだから無理矢理今決まっているスケジュールに詰め込むのではなく、ちゃんと時間をとって計画して欲しいです。レコーディングについても同じです。)

 今日本番が終わってからちょっと秋葉原によってきたのですが、ソフトを見ていると最近はあまり魅力的なソフトが出ていないことを再確認しました。ユーティリティにいくつか魅力的なものがあるくらいで、それも特に買わなくてもすむようなものばかりです。今から5〜6年前まではソフトがバージョンアップするとわくわくするような新機能がついていたものですが、ここ何年か充分多機能なソフトばかりになっているので今更バージョンアップなどしなくても充分というケースが多いです。それよりもバグをとることとサポートをしっかりして欲しいです。MacOS8.5などその例です。大体OSを1枚のCDでインストールできなくて、一度インストールしたものに2回も3回もアップデータをかけないとまともなOSにならないというのは基本的スタンスとして間違っていると思います。(1枚のCDでちゃんと動くOSがインストールできるようにするのは消費者に対する最低限の礼儀だと思うのですがいかがでしょうか。私は8.1で充分安定して使えていますから、色々な部分で問題続出の8.5は私はパスしています。見かけより落ちないシステムの方が遥かに大事だと思うのですが。)


12.26

 昨日の休みの後今日は第九の3日目の本番でした。今日はコウトさんがとてものっていて出来はとても良かったです。大体今日のような休みあけの時は中だるみに近い状態になるのが常なのですが、今日はオケが緩みそうになるとすぐにテンポをしめていました。コウトさんはテンポ感がとてもしっかりしている人だなと再確認させられました。今日本番が終わってカーテンコールが続いていたとき、ソロの方達がステージに上がられたとき、ソリストが会場の拍手を手振りで押さえて突然「Happy Birthday」を歌い始めました。何事かと思ったら今日はコウトさんの誕生日だったようです。今日の演奏は今回の今まで3回の演奏の中でも出色の出来でした。今日の演奏を聴かれた方はとても幸運だと言えます。コウトさんは「Happy Birthday」にとても喜ばれたようでした。舞台から下りた時奥様が客席から舞台裏にいらっしゃったのにちょうどお会いしましたが、奥様もとても喜ばれているようでした。今日の演奏も先生の一番良いところが出て効果を上げていたし、それをお祝いするような演出が出来ていましたし、今日はとても感激的な演奏会でした。明日はいよいよ今年の仕事納めです。もう一日良い演奏が出来ると良いなと思います。
 おととい書いた合唱の件ですが、4楽章の中間部のゆっくりしたところで今回は発音のところから気がつかれない程度にcresc.して声が裏返らないように微妙なコントロールをさせているようで、全体的にはとても効果があるように思われます。ただ時々それを忘れて声を張り上げる人がいるとせっかくの指導が空振りに終わっているケースが見受けられるのが残念なところです。でも以前の合唱に比べてずいぶんうまくなっているなという印象です。
 今回の第九公演は毎回とても多くのお客様に入っていただき私たちとしてもとてもうれしいです。今回の前半がワグナーという企画は今回とても成功しているように思います。ワグナーというとすごく思いというイメージが強いですが、今回の曲目は充実している割に重すぎるわけでもなく弾いていても楽しいです。せっかく合唱団が出るのだからこういう曲目はとても良いと思います。今回私は練習しているときは「?」の連続だったのですが、本番が続くに従ってコウトさんの良さがよく分かってきました。不遇な事件を経験されてとても苦労された方らしい良さがだんだん見えてきました。今回の第九は先生にとっても色々な意味で思いで深いもののような気がします。年末には3チャンネルで第九の放映があると思いますが、皆さん是非聴いて下さい。どちらかというと収録の日より後の方が演奏が良いのがちょっと残念ですが。


12.25

 今日はN響は第九の中日でお休みです。今年からは第九が4回になりました。今の予定では来年も4回です。回数もさることながら、今年は曜日の関係でマチネーが多いので楽です。(4回のうち3回がマチネーです。)お客様もマチネーの方が良いのではないでしょうか。
 明日の演奏会でテンポなどをどう持っていくかちょっと楽しみです。昨日と同じように振られるようだったらかなり確かなテンポ感だと言えるでしょう。というのは今まで初めは良いテンポで振っていた人が、本番回数が進むに従ってテンポが遅くなるというケースは結構たくさんあります。特にドイツ系指揮者にその傾向が強いです。

 今日は音楽的でない一日だったので、あまり書くことがありません。今日はこれで寝ます。


12.24

 今日は2日目の本番でした。今日の本番を終わって私はコウト氏を見直しました。というのは今日の本番は2日目でテンポがいくぶんだれ気味になりそうな感じがあったのですが、昨日とほとんど変わらないテンポでオケを引っ張っていかれていました。オケがいくぶん遅くなりそうなときに自分の思ったテンポでもっていくのは並大抵のことで出来ることではありません。特に第九の3楽章が全然だれないでいつも同じテンポで進むのは立派なものです。また細かいことなのですが、合唱団の歌い方にも色々声が裏返らないように工夫をしているようです。もっともこれは指揮者の希望と合唱指導の先生の指導のどちらが決定的な比重を持っているのか私には分かりませんが。今年の国立の合唱はここ何年間の間では一番良い出来のようです。いつも男声の部分で声が裏返るのが目立つことが多かったのですが、今年もその傾向はあるものの例年に比べてすごく良くなっています。
 ただソロの部分はどう聞いてもベートーヴェンのスタイルではないように聞こえます。ワグナーのスタイルで歌われているように聞こえます。前座のワグナーのソロはあんなに余裕をもってきれいに歌われているのに、ベートーヴェンになるととても大げさに聞こえます。ただ絶対日本人には出せないすごい声であることは確かです。

 このところPowerbook2400の延命策を考えていますが、いまのところ決定的なものはまだ出てきません。次のPowerbookも2400の系列になることはないようなので、何らかの方法を考えないとOSが新しくなったときに追いついていかないようになってしまうでしょうから。


12.23

 今日は第九公演初日です。11時から午後1時までゲネプロ、午後3時から本番と今日は2回本気で弾かされました。いつもの定期だと本番は夜7時からなので、回復するのに充分時間があるのですが、本番が3時だととてもせわしないまま本番に突入してしまいます。いつもは1時頃ゆっくり街に出ていってゆっくりお昼を食べて、ホールに戻ってゆっくりして体を休めて本番に備えるのですが、今日の時間だとNHKの中でお昼を食べ、すぐに楽屋に戻って着替えて本番という進行になってしまいました。
 ゲネプロまではあまり良い出来だと思えなかったのですが、本番になるとさすがに皆集中してなかなかよくまとまっていました。コウト氏の棒はいくぶん硬めの動きで特に棒が上向きに動くように指揮されているように見えるので弾きにくく見えるのです。それに第九はワグナーに比べてすごく入れ込んでいるように見えるのですが、それには事情があるようです。聞いた話ではコウト氏はチェコで政治犯として拘束されていたようですが、ドイツに出て活動していて、再度チェコに呼ばれたときに最初に指揮したのがこの第九だったそうです。ですからこの曲に対しては特別な思い入れがあるようで、終わったときに表情を見ていたらすごく満足した顔をされていました。(というか一瞬感激されているような表情に見えました。)私たちのように毎年恒例の第九というのとは違う思い入れがあったのです。(大体ヨーロッパでは第九はあまり演奏されないし、向こうの演奏家はベートーヴェンの曲に対して日本人よりずっと神聖なものを感じるようです。まあ年末の第九というのは音楽界の失業対策として起こった日本特有の習慣ですから。)
 それにしても日本ではこの季節第九の演奏会ものすごい数あります。わがN響の場合今日は満席とは言わないにしてもほとんどお客様で埋まっていました。これだけのお客様に来ていただけることはやはりうれしいですし、頑張らないといけないと思わせられます。
 やはり出来はワグナーの方が遥かに良いとは思いますが、第九もそれなりに健闘しているというのが今日終わっての率直な印象です。明日は夜7時からの本番です。

 本番が終わってから私は食事会があるので代官山に行ったのですが、とても人手が多かったです。乗ったタクシーの運転手さんが今日は恵比寿を中心にとても混んでいると言っていました。先ほど帰ってきたのですが、本番の疲れのせいかシャンパンが妙に効きました。帰りの電車ではずっと寝ていました。いよいよ明日はクリスマスイブです。皆さん楽しいクリスマスをお過ごし下さい。


12.22

 今日はソロと合唱付きの練習でした。前座のワグナーの方が決まっていてこちらの方が出来が良いようです。合唱は毎度おなじみの国立音大ですが、ソロはベートーヴェンの時は今一つという感じだったのに、ワグナーになったらとても良かったです。今回第九はベーレンライター版を使っていますが、その意味があまり弾いていて説得力をもって伝わってこないのです。昨日も書きましたがsffの違いを出すように言われるのですが、譜面を見るとそれをどうやって表現しろというのか分からないところがたくさんあります。ffと書いてある中にfが拍の頭に書いてあるところなど言われる通りにやると拍の頭を弱く弾くことになるのです。
 部分的にはとても良いことを言われているなと思うのですが、何か統一性がなく感じるのです。これって私だけの印象なのでしょうか?
 第九の場合はソロは何となくスタイルが違うのではという気がさせられてしまうのですが、ワグナーになると素晴らしいです。(これは今日練習が終わったときに皆が異口同音にそう言っていました。それにしても今回のソロはアルトの寺谷さん以外皆とても体が大きくて、オケの前に立たれるとオケの人は何も見えなくなってしまいます。その所為でもないのでしょうが、今回はソロはオケと合唱団の間に立っています。)私は前回の印象でもワグナーは◎と書いていました。昨日のオケだけの練習では?と書きましたが、今日は全然印象が違います。これは聴く価値があると思います。明日はいよいよ第九の初日です。今年は曜日の関係で24日だけが夜7時の演奏会ですが、明日23日、26日(土)、27日(日)は3時からのマチネーです。明日は朝11時から会場練習で午後3時本番です。会場練習は全部通すでしょうから本番3時というのは結構きついです。でも明日は終わってから食事会があるのでそういう意味ではマチネーで5時には終わっているのは助かります。


12.21

 今日は第九の練習でした。自分の希望をきっちり通さないと気が済まない人のようで、色々な所を何回となく繰り返し練習しました。全体的にテンポは速めが好きのようです。部分的に速すぎて落ち着かない感じのところが何ヶ所かありました。フィナーレの最後だけは割とゆっくりでしたが。今日全体の印象は去年とほとんど変わりありませんでした。
 練習の時sffの違いをとても強調して区別するように言っていましたが(sfはアクセント、fはディナミークを大きくすることと何度も言っていました。)、譜面に書いてあるのとは全然違うことを要求するのには参りました。また部分的に曲を歌うのですが、どこを歌っているのかよく分かりません。今日の練習は私はいささか閉口しました。またAdagio cantabileのところをAndante cantabileと言ったりするなど私には今回は総じて「?」でした。今回は歌のソロがつくのでソロ次第で聞こえ方は全然違いますから明日になってみないと予想できません。
 また明日一日やってみてから印象をまとめます。


12.20

 今日は市響の本番でした。結果から言うと今日は割とうまくいきました。ある面では最初の練習の時の出来から少しも進んでいない面があるのですが、皆さんの意欲に救われて流れという意味ではとても良かったと思います。テンポがちょっと速くなると必ず走るのは結局直りませんでした。今日の本番を見ていて基本的な部分で気になったのは、
 1.譜面への書き込みがいい加減。
 2.譜面をきちんと読んでいない。
 3.弾き出すまえに弓をちゃんと構えていない
の3点です。
 1.ボーイング、指遣い、いくつで振っているか、拍の頭がどこに来るかなどオケで弾くときにとても大切な情報をちゃんと譜面に書いていません。譜面を頼りに弾くとそこら中違っているのに書き込みを直してありません。書き込みは自分のためにするのです。もっと大切にして欲しいです。特に書き込みを直す場合違っているものは目に入らないように完全に消し去るべきです。自分では覚えているつもりでも本番の時にふとどちらが正しいのか分からなくなりますよ。
 2.CDを聴いて練習に出てその時の雰囲気でしか曲を見ていない。ちょっと速くてリズムの複雑なところになると、弾き出しのタイミングも速いし、弾き出してからもただ急ぐだけという欠点がちっとも直っていない。半分くらいのゆっくりしたテンポで歌ってみるということをすればいいのにといつも感じています。
 3.自分の弾きだす1拍前には弓をちゃんと弦に載せて棒が下りてくるのを待つべきなのです。棒が下りてきてもまだ弓が空中にあるのではどうやって棒に合わせて弾くのでしょうか。
 こういう基本的な問題を再確認して欲しいなと感じたのが今日の一番の感想です。

 と文句を連ねましたが、反対にとてもうれしかったことがあります。前回の演奏会の時に比べて格段にうまくなった人が2人いました。今回の練習の過程で初めに比べて気持ちの割り切りが出来て本番は見違えるような出来を披露していました。本番を経験することによって成長するという良い例でした。来年は市響はかなり演奏会の数が増えそうです。来年はモーツァルトとかベートーヴェンとか古典派の曲をしっかり勉強できるようです。来年の年末にはまた大曲が出てきそうですが、それまでは弦のアンサンブルのためにはとても良い曲をやるようです。今まで難しい曲をやってきた経験がここで活きるといいのですが。

 色々言いましたが、今日の本番は昨日、今日の会場練習と比べても一番良い出来である事は確かです。皆さんよく頑張られました。かなり危ないところも2,3ヶ所ありましたが、空中分解するようなことはなかったのですから、それだけ演奏能力が上がっているということなのでしょう。さすがに歴史の長さが良い結果を引き出しているようです。

 明日からはN響の第九公演の練習が始まります。今回はイルジ・コウト氏の指揮です。前半がワグナーのタンホイザーからの曲、後半が第九とかなり重いプロです。どうなるのか楽しみです。


12.19

 いよいよ明日は市響の本番です。今日は夕方6時から市川市文化会館の大ホールでゲネプロがありました。私も弾くので行ってきました。アマチュアオケの宿命として本番直前にならないとメンバーがちゃんと集まらないという問題があります。本番半月前くらいになると今まで出られなかった人が大挙して出てくるようになるので、今まで練習の時に積み上げたものが半分ご破算になるという厳しい現実があります。
 今回の曲は編成が大きいので、ステージの上がイスだらけで狭い上にトップ同士がお互いに見にくいという問題も出てきています。(特にコンサートマスターとチェロのトップ)それに特殊楽器の人たちが今日あたりから出てくるようになるので、タイミングの取り方の問題などがそこら中で顔を出しています。

 こういう演奏上の問題点はあるにしても、本番を明日に控えて皆さんの意気込みはいやでも高揚しているので、今までの練習ではバラバラだったところが今日は割とまとまっていました。アマチュアオケは社会人の集まりですから仕事があれば出席できません。ですからいつも無理して出ている人のおかげでもっているのです。同じ演奏会を迎えるにあたってもこのようにオケの中で問題があります。結局いつも一生懸命出席している人たちがある程度いないとオケは成立していかないのです。でもそうなるとコンマスとかトップの人たちに異常に負担がかかるようになってしまいます。市響でもその人たちの負担はものすごいもので、私が横で見ていても気の毒になるくらいです。(自分の弾くことより、全体をまとめることの方に気が行っています。今日あたりトップは皆ストレスのたまった顔をしていました。)明日はいよいよ本番ですが、朝10時音出しで会場練習、2時から本番です。

 アマチュアオケとしてもっとも歴史の古い部類の市響ですから曲目はプロのオケのやるようなものになっていますが、時々は古典派の曲をがっちりやって欲しいです。派手な曲ばかりをやっていると基本が危うくなっていくのではないかとちょっと心配しています。


12.18

 私は今降り番です。今度の日曜日に市響のファミリーの本番があります。詳細はこちらをごらん下さい。アマチュアオケとしてはとても挑戦的なプログラムです。3曲とも難曲で、初めは弾くのに精いっぱいという感じで選曲ミスとしか思えなかったのですが、この前久しぶりに練習に行ったら割とまともな音がしているのにはびっくりしました。後3日ですが皆さん頑張って下さい。お近くの方は是非聴きにいらして下さい。(私も一緒にステージで弾きます。)
 前に書いたアマチュアオーケストラのためのオーケストラスタディにこの経験を活かして色々書こうと思っています。

 ところで中国に行ったのはつい3週間前のことなのですが、何か遠い昔の話のような気がします。帰国してすぐ熱で倒れたこともすごい昔のことのようです。この調子で一年が過ぎてしまうのでしょうか。来週は今年最後の第九公演です。今年は前半がかなり長いようです。弾く側では第九だけにしてもらえると楽なのですが。第九だけだと1時間20分くらいで終わりますが、前半があるとこれに休憩15分、前半の曲の長さが加わるわけでどうやっても2時間を越えるようになってしまいます。聴かれる方は第九だけの場合と、前半がある場合とどちらが良いのでしょうか。「聴きたいのは第九なんだよ!」という意見が多いのではないかというのが我々の想像なのですが。


12.17

 このところ忙しく定期の曲目紹介、出演者紹介の更新が出来なくなっています。申し訳ありません。明日からはC定期の本番です。今度の定期はグリーグがメインですが、デュトワ先生がよくメインに据えるラテン系の曲とが全然違うのが面白いです。ペールギュントという曲を取り上げることも面白いです。ペールギュントというとこの前広上氏がなかなかの名演をしたことを思い出します。いつもN響はこういうポピュラーな曲はあまり弾かないのですが、良い指揮者で良い演奏をするのはとても大切なことだと思います。

 前にPowerbook2400にG3のボードを載せたことを書きましたが、この前の九州の旅行中にドラマチックな事故を起こされてしまったので、今になってももう一度やってみよう(もう一度G3のボードを載せるということ)という気が起きません。インターネットでNewerの設計ミスではないかとか色々な情報が流れています。速くなるのはうれしいですが、何と言っても安定性が一番大切です。(この前の九州旅行は前半はG3でとても快適だったのです。ですがちょうど中日の佐賀に着いた日から満足に起動しなくなり、佐賀から福岡に往復しても直らず、結局幸運に起動したときにやっとインターネットにアクセスできるという状態が続きいらいらしました。)今までCPUのアクセラレーターボードで事故が起こったことはなかったのですが(IIciの時に68030の50MHzのボードを入れ、PowerMac8500/120に200MHzのインタウェアのボードを入れるという2回の経験があります。)、今回のG3についてはどうも納得できません。というのはかかるコストに比べてパフォーマンスが低いような気がするのです。今までの2回は10万程度のコストで劇的に速くなりましたが、G3は17万かかっている割にはFinderなどそれほど速くなっていません。スクロールは確かにすごく速いですがバッテリーのもちが短くなることを考えるとそれほどの意味はないように思えてなりません。このことで8500にG3のボードを載せるのは止めました。またPowerbook1400にも載せてみようと思ったのですが、これも止めました。来年はどうなるのでしょうか。とても楽しみであると同時にとても心配です。(OSXになるとG3しかサポートしないという話を聞くと心配です。)


12.16

 いよいよ今年もあと半月になりました。とても変化の速い一年でした。B定期がサントリーに移ってから今までより演奏旅行が多くなり、3月は定期がなくなり旅行ばかりになりました。来年の3月は4つの演奏旅行シリーズから成っています。この不景気の時代にも新しいホールがどんどん出来ています。私たちにしてみれば演奏会に呼んでいただけるのですからうれしいのですが、会館というハードだけ出来ても、演奏会を継続的にやっていくというソフトの面は大丈夫なのだろうかと思ってしまいます。どこのホールも演奏会が少ないためピアノなどが状態が悪い、それもとても悪いというケースが多いです。特に色々な所にあるSteinwayの状態が悪いのが目に余ります。調律の方に聞いたところによると、調律師の中にもSteinwayの扱い方を知らないでヤマハと同じようにいじってあるケースが多く、満足な音が出ていないケースがとても多く調律の方は短い時間にそれを直さなければいけないのでとても苦労するそうです。地方の演奏会でよく調律の人がガンガン鍵盤を叩きながら調律しているのに出会いますが、聞いていて悲しくなってきます。(ガンガン叩いて調律したら音程など合いません。)

 これは中国旅行の北京での話ですが、最初のピアノの状態はお話にならないものだったのですが、日本人の調律師が来てくれてとても状態を良くしてくれたという話を小山さんに聞きました。希望をよく伝えられるし、腕も良いし小山さんもとても安心されたようでした。横で聞いていてもかなり音が変わって良くなったことが分かりました。

 じゃあヨーロッパだったら良いのかというと、必ずしもそうではありません。私用でスウェーデンのKarlstadtという町に行ったときなど町中探しても良い状態のピアノは1つもありませんでした。音楽学校がありそこにはグランドピアノがありそれを自由に使わせていただいたのですが、状態はピッチ一つとっても褒められたものではありませんでした。結局世界中どこに行ってもハードはともかくソフトの面に問題が山積のようです。その点弦楽器は自分の楽器で演奏できるので良いです。まあ会場の響きの問題はその場合も残りますが。


12.15

 いよいよ今年もあと半月になりました。今日からC定期の練習が始まりましたが、私は降り番です。中国演奏旅行からやっとお休みになりました。前にも書いた体調は昨日あたりになってやっと完全に直りました。今日は朝から家のことをやりましたが、ずっと家を空けていたのでやることはたくさんあります。

 昨日収録の後前に書いたアマチュアオケのためのオーケストラスタディの相談がありました。どういう内容をどのように取り扱うかずいぶん新たな意見が出ました。本の構成についてもいろいろ意見が出ました。来年の春ごろまでには出版の運びになると思いますが、まだかなり検討を必要とされるようです。

 今年は私は後半になってから奏法についていろいろ得るところがあり、弾くことについて新しい観点を持つことが出来ました。結論から言うと自然に弾くということだけなのですが、分からない時は何が自然なのかが分かっていないのです。たとえば楽器をどう持てば楽に持てるのでしょう。楽器は肩に載せるような気持ちで、顎で押さえないことが大事です。肩と左手で楽器を支えるようにすれば良いのです。ですが分からないときは左肩をあげて顎で楽器を押さえ込む体勢になっているのです。ここら辺の事は文字で読んでも絶対に理解できません。自分で解決するか、良い先生に教えてもらうかどちらかしかありません。その感覚的な部分をちゃんと教えられる先生はとても少ないです。自分がしっくり来なかったら絶対に妥協しないで自分で納得できるような感覚を求めて下さい。安易に妥協しないことです。


12.14

 今日は「シャルル・デュトワの音楽辞典」という10回シリーズの番組の収録でした。このシリーズは来年3月22日に第1回が放映されるという話です。きょうは「白鳥の湖」、タンホイザーの序曲、シューマンのピアノ協奏曲、番組の開始のテーマとエンディングテーマを収録しました。収録はNHKが中心になって行われたようです。

 普段のホールでの収録では見られない機械がたくさん使われていました。デュトワ先生は収録にはとてもなれていらっしゃるようで、今日の収録は先生のおかげでとても能率的に行われました。私はいつもNHKでの収録で思うのですが、とても非効率的なのです。たとえば照明の調整についても午前中からホール入りしているはずなのに、我々が音出ししてから調整を始めているのです。100人近い人間を拘束しているのだということをもっと考えて欲しいです。たとえば調整に10分かかったとすると実際には1人10分ですが100人を拘束するのなら1000分の損失なのです。こんな事前に済ませられることを済ませておかないということの無駄を考えて欲しいです。ついでにもう一つ言うと、デュトワ先生も気に入った収録だったのにノイズがあるということでもう一度取り直しをさせられたのですが、このノイズはカメラの人の咳が原因なのです。弾く側の原因ではないのに、このことに対するお詫びもないのです。大体弾く側はとても神経質にノイズを出さないように頑張っているのに、カメラの動く音や調整室からの指令に本番中に答えるカメラマンの声が聞こえたり、ノイズを問題にするなら現場の人はもっとノイズに神経質になるべきでしょう。これはホールでの収録でもいつも気になることです。(確かに中国に比べればかなりましですが、理由もはっきりさせないでもう1回弾いて下さいと言うなど弾く側のミスならともかく、収録側のミスの場合など無神経としか言えません。この点について言うとDeccaの収録は比較にならないくらいうまいです。たとえば初めてのホールでもマイクの調整に要した時間は1分程度でした。NHKは自分のスタジオであってもDeccaが初めてのホールで収録するより手際が悪いのです。自分のスタジオでも毎回調整をしないと満足の行く録音ができないのです。Deccaについての話はすみだトリフォニーでプロコフィエフを収録したときの話です。)私は今回の「シャルル・デュトワの音楽辞典」はとても良い企画だととてもうれしかったのですが、実際の進行はかなりお粗末でした。
 収録に伴ってのお粗末はともかく、この企画はとても注目に値するものだと思います。進行をもっとしっかりしてもらうことをお願いしたいです。


12.13

 昨日は大船の鎌倉芸術館での演奏会でした。定期と同じ曲目だったのですが、先生の指揮がホールの時と全然違うのにはびっくりしました。まず会場練習の時にいくぶん押さえ気味にやられていたのですが、私はどうせ本番になったら違うのだろうと思っていました。ところが本番も会場練習と同じにいくぶん押さえ気味のままで最後まで行かれました。これはとても意外でした。私自身は昨日の方がずっと好きです。

 

 実はステージの写真は昨日撮ったものですが、ほかの2枚は1年前に(前回の鎌倉芸術館の演奏会の時)とったものです。カメラは以前使っていたKODAKです。かなり印象が違いますね。演奏の違いについては上に述べた通りですが、今回は前回と会場の響きがかなり変わって良くなったような気がしました。(もっとも1年前の1回限りの印象と今回の印象ですからあてにはなりませんが、ほかの人も同じようなことを言っている人がいましたので私だけの印象ではないと思います。)やはり会場は出来て何年か経たないと本性はわかりません。

 昨日この演奏会の終わったあと来週本番を迎える市響の練習に1月ぶりくらいに行きました。本番を1週間後に控えていったどんな音を出すのだろうかといささか心配していたのですが、7時過ぎに市民会館のホールに入った時響きが想像以上にまとまっていたのにはびっくりしました。ついさっき本番で弾いたスペインの練習の時に行ったのですが、いろいろ物足りない部分はたくさんあるものの本番を控えて皆さんの意気込みには驚かされました。(もっと早くからこの調子になればもっとうまくなっただろうという話もあるにはありますが。)その後10人ほどで飲みに行きましたが、家に帰ったら本番のあと練習したせいか疲れてしまいすぐ寝てしまいました。今日も朝から忙しく先ほどやっと落ち着きました。
 来週の日曜日の午後市川市文化会館で演奏会があります。お近くの方は是非いらしてください。


12.11

 今のN響の演奏会の曲目については私は疑問があります。要するに大曲という感じの曲ばかりやりたがるということに対してです。大曲偏重をやめて欲しいのです。時々ある意図をもって大曲をやるのは大賛成です。ですがいつも珍しいそしてとても重い曲を続けて弾かされていると、弾くこと自体が少しも楽しくないしアンサンブルも悪くなるばかりです。間が悪く一ヶ月の定期全部出番だったりするともうウンザリしてきます。
 さらに指揮者によると不充分な練習でも我々にプレッシャーをかけて何とか弾かせるという我々の演奏能力を切り売りさせられるようやり方をする人がいるのです。話に聞くと向こうのオケでは絶対にできないようなやり方をN響にはやらせるように要求してくる人もいるそうです。(日本人は今どこのオケにもいますから外国のオケの状態などよく聞く機会があるのです。「こっちが知らないと思って!」と我々仲間内で言うこともよくあります。その昔N響の定期で自分が向こうのオケでやる曲を弾かせて、N響をその練習台につかったという人もいます。)そろそろN響も楽員代表が必要なのかも知れません。

 この問題は聴かれる方にとっても大きな問題だと思います。いつも定期というと重い曲である必要があるのでしょうか。また今の演奏会には新しいファンを開拓するという意味のシリーズはオーチャード定期しかありません。もっと放送を使って広告してポピュラーコンサートをやるべきだと思うのです。(いいオケは良いコンサートだけやっていれば良いというような時代ではないのです。その意味ではデュトワシートのような企画は面白いと思いますが、曲目についてももっと練ってください。)

 明日は鎌倉芸術館で定期の曲目を弾きます。

 いささか旧聞に属するのですが、先月の終わりに開かれた別府アルゲリッチ音楽祭に娘が受講生として出ました。先月の24日の朝のNHKニュースに娘の受けたアルゲリッチのレッスンとインタビューが紹介されました。


12.10

 今日は定期2日目です。どうもお客様の反応が今一つクールな感じです。今回は定期の前に中国の演奏旅行のあったことが良くない反応をつくっている大きな原因だと思います。病人をたくさん作るだけの演奏旅行の後定期をやっても、乗り切らない演奏ばかりが目立って聴いている方にも納得できないのだろうと思います。今回もまだ半病人がたくさんいます。大体今のN響は定期などちゃんとスケジュールが決まっている中に、後から突然レコーディングや演奏旅行を無理やり突っ込むものですから、スケジュールが今回限りの特例で強行軍を強要されていて、我々に負担が多すぎるのです。大体海外旅行やレコーディングなどはそちらを優先してちゃんと日程を取ってから定期を決めるべきなのです。無理やりやったって良いものはできません。
 それに今回のA定期など日本で練習して定期をやってから、中国に行くべきものなのです。馴れない上に1回限りの会場で練習をやったってそんな練習が身になるわけがないのです。練習は北京の人にスタンドプレーとして見せるためにやっているのではありません。我々が演奏するためにやっているのです。それに100人以上の人間が2日北京に滞在する無駄も考えるべきです。演奏というものを簡単に考えているとしか思えないのです。
 今日の定期の演奏がそんなに悪い訳ではないのですが、細かいところでぴたっと決まらないというのはこういうところに遠因があるのです。

 早くいつものN響に戻って欲しいと願いつつ今回の定期も終わりました。


12.9

 6日にテレビのN響アワーについてこの番組がN響のお客様を増やしているのか疑問だということを書きましたが、皆様からたくさんメールを頂きました。皆様N響アワーについては肯定的に評価されています。この番組のおかげでクラシックを楽しむようになったとか、N響を身近に感じられるようになったという意見が圧倒的に多いです。やはり番組を通してN響を聴いてみようという気にさせるという面の方が、N響アワーを聴いたから本番を聴かなくてもいいやという反応に出る人の方が少ないというご意見です。N響に身を置くものとしてはとてもうれしいです。

 今日はサントリーホールのB定期でした。とても魅力的なプロだったと思います。1曲目の狂詩曲スペインは部分的にデュトワ先生の棒が分からないところがあったのですが、全体としては音色的にもなかなか良かったと思います。デュトワ先生の棒は曲の始めはすごく速く感じるのですが、実際はそれほど速く弾かせたいわけではないのです。楽章の始めなど必ず急いでいるように見えるのです。オケの中には曲頭の速いテンポについて動く人と、初めから用心して速くは弾かない人の2つに分かれてしまいます。テンポの変わり目というのがとても分かりにくいのです。テンポが変わると私達から見ていて今何拍目を振られているのか分からず、パニックに陥ることが少なからずあります。シベリウスの初めも同様です。デュトワ先生のもっとも正確なテンポは足の動きだという話もあります。どんなに棒が分かりにくくても足を見ていればよく分かるというのです。でもそれでは私達の場所からでは見えません。
 フルート協奏曲はスタンドプレーの強い演奏ではなく、すこぶる普通の当たり前の演奏でした。特に大きい音には聞こえないのですが、どんな動きでもしっかりと聞こえ、最上の意味でのオーケストラの名手の1番吹きというかソリストです。アンコールもとてもきれいなうえに、流れがとても自然なのです。フルートの人に聞いたらバッハだということでしたが、何か民謡でも吹いているのかなと感じるほどでした。バッハの曲をこのように演奏できるのはどの楽器の人としても珍しい存在です。
 今日は短めのプロだと私は勝手に想像していたのですが、終わって楽屋に入った途端に9時の時報がなりました。つまりちっとも短くないということです。デュトワ先生と対照的なのがサヴァリッシュ先生です。サヴァリッシュ先生は短めのプロで充実感を持たせるというやり方をされます。デュトワ先生はとにかく時間一杯に演奏させるのです。皆様はどちらのやり方が好きですか。
 前回の東京での定期でも感じたのですが、練習の時のテンポと本番のテンポのノリがかなり違うのです。中国の演奏ではペトルーシュカなど軽いノリでやっているように感じたのですが、東京の定期ではテンポをかなり押さえていました。同様に今日も会場練習までのノリと本番のノリは全然違います。(本番は安全策をとっているというように私には見えました。)
 今までの2つの定期の中ではスペインが一番良い出来のような気がしました。


12.8

 今日は明日からのサントリーでのB定期の練習です。スペインでは何度もリズム通りに弾くように注意されました。たとえばハバネラのリズムについては厳しく注意されました。

 日本ではハバネラのリズムは最初の3連音符を少し長くして弾き、後の2つの3連音符を早く弾く癖があります。しかし絶対にルバートしないで3連を正確に弾きなさいというのです。日本人の弾くハバネラのリズムは小節の前半ばかりが重くてなってしまうのですが、正確に3連音符で弾くとこれこそがハバネラのリズムになります。また細かい所になるとあっという間に急ぐ、ちょっと変わったリズムになると遅れるという点を何度となく指摘されました。
 シベリウスについては割とあっさりとやりたいようなのですが、私達から見ると今一つテンポがしっくりしません。原因がどこにあるのかは不明です。一番面食らうのは棒が速く動いているように見えるので速く弾くと実際はそれほど速くさせたいわけではないようだったりするからです。
 リーバーマンのフルート協奏曲はなかなかの聴き物です。初めての曲ですが、なかなか楽しい曲です。またソロのハッチンスさんはデュトワ先生とは息が合っているので最高です。上品な音で良くコントロールされた名演奏です。是非お聴きになって下さい。


12.7

 今日練習所に行ったら色々な人に具合はどうかと聞かれました。まだ喉の具合はおかしいのですがそれ以外は大丈夫です。本番中に倒れたSさんは今日練習所に現れ、これから病院に行くところだとのことでした。他の人も大なり小なり風邪をひいているようで、時期的に早くひいた人の方が軽くすんでいるようです。今回の手域でも風邪がひどくてメンバーの交代があったようです。

 今日はラヴェルのスペイン狂詩曲から練習が始まりました。デュトワ先生はどちらかというと練習時間が少ない時の方が練習が充実しているような気がします。それに私はやはりこのジャンルの曲が一番感覚的に好きなのではないかなと想像しています。細かいディナミークをちゃんと守るように何度も注意されています。シベリウスの2番はいつもとはいささか違う持って行き方をされているので、弾く方は要注意です。こんかいはフルート協奏曲のソリスト、ティモシー・ハッチンス氏の奥様がチェレスタを弾かれています。まだ練習途中ですのであまり印象は言えません。

 最近パナソニックの新しいDVD-RAMを買ったのですが、接続コードが思っていたのと違っていたため使えなかったのですが、今日コードを買って使ってみました。片面で2.6Gは入ので今まで使っていたSyQuestの270MBのディスク12枚の内容が1枚に納まってしまいました。CD-ROMのイメージをここにいれておけば何枚もCD-ROMを入れ替える必要がなくとても便利です。(但しイメージを作るのはかなり時間がかかりますし、書き込みのスピードは感覚的にはMOくらいの感じです。)でもとにかく便利です。


12.6

 皆様にご心配をおかけしてしまいましたが、今日はほぼ普段通りになりました。まだ声だけはがらがら声ですが。

 今日はNHKのニュースでロン・ティボー国際コンクールでN響のヴィオラの梯さんの息子さんが2位をとられたというニュースが放映されていました。以前エトリンゲンのコンクールで1位をとられたのは有名な話ですが、今回はロン・ティボーという大舞台です。本当におめでとうございます。

 明日からはB定期です。ラヴェルのスペイン狂詩曲、シベリウスの2番などのプロですが、スペイン狂詩曲などデュトワ先生のもっとも得意とするところではないかと思います。また今回は12日に第1回鎌倉芸術館定期があります。名古屋や岡山と同じ定期の曲をそのまま持っていく形の演奏会です。こういう形の演奏会は中でも賛否両論があります。というのは弾く側の論理でいうと定期の曲は特に神経をすり減らされるのだから、同じ思いを更にしたくないというのです。反対論者はお客様から見れば東京の定期と同じ興奮を味わえるのだから良いのではないかという意見です。名古屋や岡山の定期はテレビでしか見られない定期を聞けるのですからそう言えるのですが、鎌倉の場合は定期を聴きたい人はホールに行くのではないかという論もあります。何となく人それぞれに勝手なことを言っているだけという感もあるのですが、一面大きな問題も含んでいます。もう一つの大きな問題が「N響アワー」です。これがN響にとってどういう存在なのかということはいつも議論になります。これがクラシックへの入口になることもあるでしょうが、逆に演奏会に行かなくてもテレビで見ればいいやという人も作っているのではないだろうかというのです。一概にどちらが正しいと言えないくらい色々な断面があります。
 ただ今のN響の方針ではこのような演奏会(○○定期と銘打つ演奏会)が出来るならやりたいと思っているようです。私自身はこのやり方は賛成です。こういう演奏会と今までの演奏旅行のような曲目の演奏会が両輪のように進んでいくのが良いと思っています。
 皆様はどのように思われますか。


12.5

 12月3日から5日まで丸2日私は風邪でダウンしておりました。5日の夜8時を過ぎてやっと平熱近くになりました。ご心配をおかけしました。

 おとといから今日の夕方までずっと寝込んでいたのですが、やっと熱が下がってきました。普段の睡眠不足もこれですっかり解消できました。聞いた話によると昨日の本番中には第1ヴァイオリンのSさんが本番中に倒れられたようです。私と同様40度近い熱があったのに頑張って本番に出たからのようです。おとといの本番の時には半分近い人が不調を訴えていました。私は今日の夕方から熱が下がり始め今はほぼ平熱に近くなりました。あさってからの定期は大丈夫です。それにしても今回の風邪は始めはのどと関節が痛いというか重いという症状から始まりましたが、急に発熱してそれが長いこと続きました。

 自分自身が調子が最悪だったこともあって定期の出来がどうかなどということを観察する余裕などありませんでした。(まああれだけ半病人の揃った演奏会ですから出来は本調子のはずはないと思います。私もラフマニノフの途中で切れそうになってしまいました。幸い何とか持ちましたが。)普通の海外旅行だと前後にそれぞれ1日体調を調えるように休みをとるのですが、今回は前後の定期が決まっている処に後から中国公演が入ったのでこのようなことになったのです。今回は私も含め皆が遊びに行ったりしないで体調を維持するのを第一義にやっていたのにこうなってしまいました。

 私は上海の会場の外観の写真を撮りそこなったのですが、ティンパニーの久保さんがご自分のデジカメで撮られた写真を送って下さいました。


12.3

 一晩早く寝たくらいでは体調は戻りませんでした。昨日よりは少し良いのですが、決して快調ではありません。葛根湯と風邪薬を飲んでホールに向かっている途中です。

 などと書きながらホールに向かったのですが、ホールに着いたころからどんどん調子が悪くなり、終わってからはとても電車で帰るように状態ではなかったので、この日はタクシーで家まで帰ってしまいました。そしてそのまま寝込んでしまったのです。


12.2

 昨日中国から帰ってきましたが、どうもしっかり風邪をひいたようで今日は1日調子が悪かったです。昼寝を1時間位したにもかかわらず以前としてだるいです。日本→北京→上海→日本という気温の大変化に体がついていかなかったということです。特に平均気温0度くらいの北京から2時間の飛行で気温20度以上のところに行ったのはきつかったです。
 他の人達も大なり小なり似たようなものだと思います。私は現地では元気だったのが救いです。明日はホールで中国のプロで定期です。響きに慣れたホールですからかなり演奏は変わるのではないかと私は想像しています。

 昨日旅行から帰ったらPageMill3.0が来ていました。早速使ってみたのですが、SiteMillの機能を含めてうまく動作するなら良いのですが、リンクを調べたときトップページのカウンタへのリンクにエラーがあるというメッセージが出ます。このSiteMillの機能についてのマニュアルがなく中途半端なヘルプしかないのでどうしようもなく、プロバイダーの担当の人に電話をして色々教えてもらい何とかエラーは回避しました。最近はちゃんと調べないでバージョンアップ版を売りだすケースが多く、色々な問題が出ているという話でした。(そういえばMacOS8.5でさえその傾向があるようですね。私はマイナーバージョンアップが出てから移行するつもりです。)

 今日は風邪を早く治すよう早く寝ます。ではお休みなさい。


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