ひとりごと98年5月分  

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5.31

 今日は年に1度の発表会です。皆それぞれにレベルの違いはあっても頑張っていました。何ヶ月かに渡って努力したことがたった1回の演奏で評価されるのです。もっとも何事でもそういうものです。納得のいくまで練習した人はちゃんと弾けるし、適当に練習した人はそれなりにしか弾けません。でもこういうことをちゃんと乗り越えた人は他のことも出来るのです。私達の教室では発表会の日はまず朝9時から11時まで調律をしてもらい、11時からソロのリハーサルをします。(1人3分ないし4分、レベルによって違う)その後連弾が色々な組み合わせで14曲ありますが、それはすべて通してリハーサルをします。そして午後1時半に開場、2時から本番で今回は5時過ぎに終演しました。

 

 上の写真はその連弾のリハーサル風景です。左はディズニーの「星に願いを」(バックに星の模様が沢山出ています。)、右はポピュラーから「ムーンリヴァー」(バックには川のさざ波のイメージが映し出されています。)です。前回までは何回か続けて音楽物語をやってきましたが、今回はディズニー、アニメ、ポピュラーの3部門から連弾用に編曲されたものをひきました。これは写真のように照明も色々工夫を凝らし、なかなか楽しいと好評でした。(本番中は私は舞台袖で進行を見ているので写真をとっているヒマなどないので、本番の写真は撮れません。)たまたま2曲ともバックの色はブルーですが、曲によってバックの色は赤、黄、緑、青とさまざまです。
 これで1年の区切りがついたところで、また再来週から普段通りのレッスンが始まります。


5.30

 いよいよ明日は生徒の発表会です。私たちは1年から1年半おきに発表会をやっています。人前で弾く機会が多いほど早く上手になります。普段出来ることでも人前で弾こうとすると中途半端な練習では失敗します。プレッシャーがかかった状態でちゃんと出来るようになって初めて本当に弾けるのです。自分の家で弾けるだけではダメなのです。そこまでちゃんとやって初めて弾けたというのです。私たちは生徒各人が自分なりに一生懸命やってそれなりに成果を上げてくれることが希望であり楽しみなのです。(前にも書きましたが、レッスンをしている異常生徒が上手くならないのではこちらも困るのです。)上手くても器用なことを頼りにいい加減にしか練習しない人より、下手でも一生懸命頑張る子の方が遥かにかわいいのです。今回はそのかわいい子が何人もいます。(もっとも本番で上手く行くどうかは分かりませんが)
 無心にこちらの言うことを信じて頑張っている子供を見ていると、とてもかわいいですし必ず上手くしてやろうと思います。この無心ということが音楽をやる場合に大切です。「私の弾いているのを聴いて人はどう思うのだろう」などと邪心の入っている人のことなど、「誰もおまえのことなど気にしちゃいないよ。」と心の中で言いながら見ています。聴いている人の心を打つのは純粋さなのであって、器用さではないのです。聴いていて音楽が好きなのだなと感じさせられる人の演奏は皆素晴らしいです。レベルはともかく。

 N響は今日から6月2日の「Music Tomorrow」の練習が始まりました。私自身は本当に申し訳ないのですが、この手の演奏会は苦手です。単純に音になじめないだけなのですが。今回は、指揮が尾高忠明さんで、
武満徹/星・島1982
三善晃/N響委嘱作品
ジェームス・マクミラン/交響曲”Vigil”
という曲目でサントリーホールで行われます。(19:00開演)


5.29

 いよいよ明後日は生徒の発表会です。毎回発表会にかかる手間はすごいものがあります。招待状、プログラム、貼り紙などはすべてDTPですので間際になると1日中Macがつきっぱなしになることも多いです。Macの部屋が暑くなっています。プログラムを綴じるためのホッチキスが1つしかないので、200部近くも綴じようとすると時間がかかります。でも業者に頼むと最低でも500部作られてしまうので、何百部も余ってしまいます。その無駄がなく、いつでも校正できるのがDTPの最大のメリットです。

 発表会間際になると普段練習している環境が大切だということがよく分かります。親が音楽が分かるか、あるいは分かろうとしているかも大きな問題です。(もっと言うと親が子供を本当にかわいいと思っているかが大切です。怒っているだけでは子供は伸びません。)また楽器の質も大切です。なぜその事に拘るかと言うと弾く時に音を聴いていない人は結局上手くなれません。上手くなるために弾くのかと言う声が聞こえてくるようですが、時間をかけてレッスン代をかけてレッスンを受けているのに少しも上手くならないのでは意味がないでしょう。やるからにはその事から何かを得られなければ単なる暇つぶしです。暇つぶしと割り切ってやっているならそれはそれで立派ですが、やっているのに上手くならないのでは敗北感を味わうだけです。
 その事について誤解されることを覚悟で言うと、上手くならないのは技術的な問題からではなく、考え方感じ方の問題であるケースがほとんどです。私が接している子供やアマチュアの人たちに共通して言えることは、皆自分はこんなものだと思い込んでいるということです。それに大した根拠もないのに自分はこういうやり方でやっているからこれでいいのだと思い込んでいるのです。そこがおかしいから一生懸命注意しているのにその一番根本的なことについては笑って済ましている人が多いです。(というかそこには触れて欲しくないと思っているようです。)
 アマチュアでも上手くなる人はそういうことを素直に聞ける人です。(でもそう言われたからといって直す人はいませんね。)結局損をするのは本人なのに、重症な人ほどその事が分かっていないです。(大人の初心者を教えたがらない先生が多いのは、一つにはそういうことをいやというほど経験しているからだと思います。私自身は極力そういう潜入観念は持たずにやっているのですが、何か問題があるたびにその事にぶつかるのです。でもこれは人によるのであって、年がいっているからダメだということではないのです。でも大人ほどその傾向が強い事は確かです。)

 ついこの間OS8.1にするとかしないとか大騒ぎをしたのも落ち着きました。デスクトップの8500が8.0で、Powerbook2400が8.1なのですが、使っていてOSが違うということは意識しません。コンテクストメニューが使えると使い勝手は違う感じはしません。スピードの違いというのもそんなに感じません。(にぶいからかな)普通に使っていると8500と2400の違いはほとんど感じません。いずれは8500もOS8.1にしようと思っていますが、手間が大変なので迷っています。
 今私が欲しいものは、EpsonのPM5000CとSonyのWNS-230Wです。今はインクジェットのプリンターとしてはHPのDW660Cを使っていますが、黒いインクがにじんで仕方ないのです。クリーニングもしましたし、インクカートリッジも交換しましたが直りません。私の環境ではEtherNetに直接つなげた方が良いので、PM5000が欲しいのです。(AppleTalkにつなげられるのは他にHewlettPackardしかないようですし、今更HPでもないでしょう。)またWNS-230Wは家中どこにPowerbookをもって行ってもネットワークが組めたり、インターネットにアクセスできるからです。今はやりのG3については私の判断では時期尚早だと思います。買い替えるならG4が出てからにしようと思っています。(1台15万以上もかけてアップグレードするにしてはスピードは違わないと思います。これくらいの違いだったら7〜8万位でアップグレードできるのでなければ高いと思います。)


5.28

 今日は今度の生徒の発表会(ミューズ・コンサート)のプログラムを100部印刷(プロは4面ありますから400部印刷したことになります。)しました。それから新しい生徒のために教本をプリントしました。8冊分プリントしたのでこれで約240枚のプリントです。結局650部くらいプリントしました。時々エラーがでるのでこれだけで2時間位かかってしまいました。でもプリンターが速いのでこれくらいですみました。これだけプリントするのはやはりポストスクリプト・プリンターでないとダメです。いくらカラーが出るにしてもインクジェットでは使い物になりません。昼間ほとんど弾けなかったので夜になってから3時間くらい弾きました。

 昨日の演奏旅行のトラブルの話ですが、忘れていたことを思い出しました。盛岡に泊まっていたとき、次の日の演奏会が横手か湯沢だったと思うのですが、事故で北上からの線が止まってしまったのです。本数の少ない線なので先の列車で行った人から携帯で連絡があり、後発の列車に乗る人たちは北上から止まっていることが分かっていたのでタクシーに分乗して会場に行ったということがありました。このような小さいトラブルは1年に1回くらいはあります。不思議とこういうトラブルの時は降り番で、ほとんどトラブルを知らないという「しっかり者の次男坊」もいます。今まで海外旅行でこのようなトラブルにあったことはありませんが、海外旅行だったら大変です。もっとも海外旅行は皆が一緒に行動するので全員の行動の掌握はしやすいですが。国内旅行の場合は車で移動する人もかなりいるので、JRが止まってもかなりの人数は関係なく会場に着いているケースが多いです。ただ九州など基本的に車で行こうとは思わないところだと被害は大きいです。
 この次のN響の演奏旅行は7月初めの魚津、長岡、新潟、佐渡です。この佐渡は初めて行くので楽しみです。(演奏会の前の日に佐渡に行こうかなと計画を練っていますが、どうなることか。)


5.27

 今日も朝からPowerbookのインストールに一日潰されました。まあ直ったからまだ良いのですが、この不具合でシステムのインストールからやるというのは大変な手間です。今後も何回も付き合わされるのかと思うとうんざりします。(PageMaker6.5でPPDの自動更新をやったらエラーがでてフリーズするのですが、6.0をインストールしてやってみたら出来たのでシステムの再インストールはやめました。しばらくこのことは忘れることにしました。)

 私が今まで経験した演奏旅行の移動に伴うトラブルは4回あります。
 一番ひどいのは大阪から和歌山に行くとき大雨で南海もJRも止まってしまい、和歌山公演の日の朝大阪のホテルで公演中止の発表がありました。その日は仲間と一緒に京都の新都ホテルに行って昼間から飲んだことを覚えています。このとき故郷の奈良に前の日の夜いった人が、公演の中止を知らずに無理やり和歌山まで行ったそうです。
 これに準ずるのは中止にはならなかったのですが、開演時間を遅らせて演奏会をするようになったことが2回あります。1回は鹿児島から延岡(だったと思う)への移動、もう1回は名古屋から松本への移動の時でした。どちらの場合も私はたまたま事務局と一緒の列車だったので問題はなかったのですが、違う列車に乗っている人(特に後の列車に乗っている)の場合は大変です。ほとんどの人が携帯を持っているので全員の動きを事務所で把握できるので対処は今では簡単です。
 最後は私だけが経験したとっておきのトラブルです。北海道の演奏旅行で釧路か帯広(覚えていません)のどちらかの公演の次の日が旅行日で一日おいて青森で公演があるという予定でした。私はその旅行日に所要があって東京に戻り青森公演の日朝の早い便で青森に向かったのです。(旅行日は次の公演地への移動の日ですから、勿論東京に戻ることは許されていません。ですから絶対に時間に間に合わないといけなかったのです。)予定では11時くらいには青森空港に着くはずでした。ところが青森の上空に来たところでいつまでたっても着陸態勢に入らないのです。豪雨で着陸できず羽田に戻るというのです。近くに三沢や秋田、函館もあるのにです。飛行機電話で自宅に連絡して事務所に電話してもらったのです。次の青森行きに間に合う時間に羽田に戻れば何とか間に合うと期待していたのに、着いたのは12時半過ぎでどうにもなりません。それから新幹線で青森に向かうと本番が終わったころちょうど会場に着けるという有り様でした。でも仕方ないので東京駅までタクシーで行ったのです。そこで青森の事務局の部長さんの携帯に電話を入れたら青森は天気が良いとのことでした。そこで最後のチャンスということで夕方4時に青森に着く飛行機の席が空いていたのでそれを押さえて急遽また羽田に戻り、青森行きの飛行機に乗ったのです。今度は何ということなしに青森につき、会場には会場練習の30分前の4時半に着きました。結局は遅刻しなかったのですが、お昼過ぎに羽田に着いたときにはもう終わりだと観念しました。このことがあってから私は携帯を持つようにしたのです。(これは今から3年前の夏のことです。)


5.26

 昨日もそして今日も忙殺されたFinaleのPlaybackControlの問題ですが、思いもかけないことで解決しました。昨日も明け方4時くらいまで色々やって一向に上手く行かないので、今日午前中のレッスンが終わった後Finaleの発売元カメオ・インタラクティブに電話して色々聴いたのですが、カメオではOS8.1でちゃんと動作しているとのことだったのです。それを聴いて午後レッスンの合間を縫って再度システムのインストールからやり直したのですが、また上手く行きません。(昨日と同じです。)そこで再度カメオに電話したら、電話に出ていただいた方が「PRAMのクリアをした後ディスプレー初期設定を捨てて再起動すれば良くなることがある。(G3の場合)」と言われたのです。そこで初期設定フォルダーを見たらディスプレー初期設定というものはありません。そこで以前「アピアランス」コントロールパネルのチェックを外してみて下さいといわれたことがあるので、「アピアランス」コントロールパネルが問題の原因の一つだろうということでアピアランスの初期設定と今までのFinaleの初期設定書類2つを捨てて再起動してみました。そうしたらPlaybackControlがちゃんと動いたのです。分かってみれば大したことではないのですが、ここ何ヶ月もFinaleのためにOS8.1に出来なかったことがウソのようです。これだからMacは面白いのですよね。(Windowsだって似たようなことは沢山あると思いますが。)
 あまり解決しないなら明日カメオに直接出向いて行こうと思って、時間の約束までしたのですが、解決してとてもうれしい気分です。これで8.1を使えます。カメオさん有難うございました。でも今回は解決したから幸いです。

 昨日はFinaleに忙殺されて演奏旅行のことを書く気にもならなかったのですが、今日はそれが解決してうれしいのに任せて演奏旅行の時の旅行日(本番のない日)の思い出を書きます。私の入団当時は本番4連戦の後1日旅行日、また4連戦の後1日旅行日というようなスケジュールがほとんどでした。ですが最近は飛行機で移動したりすることが多くなり、楽器を運ぶトラックが着くのに時間がかかるため旅行日が入るというケースが多くなってきました。入団当時はこの旅行日はとても貴重な存在でした。
 私が入団して最初に行った演奏旅行は3週間くらいだったような気がします。まず近畿山陽で4連戦、それから山陰で4連戦、それから九州で4連戦が2つ、そして最後に沖縄だったと思います。このころはまだ演奏旅行は皆がまとまって移動していたので入団したての私はとても気が疲れました。それで旅も半ばの九州の最初の4連戦が終わった翌日の旅行日に一日一人で行動させてもらいました。その時は長崎に行ったのですが、ホテルガイドを見てニュー長崎という駅前のホテルに泊まりました。当時でも少し古いホテルでしたが、とても部屋が広く落ち着いたところで一日一人でいたらとても元気が出てきたことを覚えています。(勿論今ではニュー長崎は改築されています。)
 それから何年も経ったころですが、やはり九州の演奏旅行で博多に着いたとき私は体調不充分だったことがありました。このまま行くと熱が出るかなと悪い予感がしたのです。その時ヴァイオリンの大沢さんが私にドライブに行こうと誘ってくれたのですが、体調が悪いと言ったら志賀島にでも行っておいしいものを食べて良い景色を見たら直るよと無理やり連れ出してくれたのです。初めはどうなるのだろうかと思っていたのですが、目的地に着いたころから段々体調が戻ってきて、夜博多に戻ったころにはいつも通り元気になったことがあります。
 これは私ではないのですが、山陽の演奏旅行の時下痢と熱でどうしようもなく苦しんでいた人が、スッポンのコースを食べに連れ出されてスッポンの血を飲んだら急に元気になったということもありました。
 演奏旅行の中の旅行日はこのように色々なことが良く起こります。(名古屋でバーに入ったら暴力バーでちょっと入っただけで1人8万近くとられたという話しもありました。まあ最近この手の話はほとんど聞きませんが。)
 明日は演奏旅行に伴うトラブル(次の演奏会の場所に行けないこと)について書きます。


5.25

 今日前に書いたOS8.1での「FinaleのPlaybackControlのMoreChoicesのボタンをクリックすると、PlaybackControlのウィンドー自体が消えてしまう」という現象が新しいバージョンのFinale97bで解決していることを期待してOS8.1を入れ直してみました。(2400の方で)それからすぐFinaleの新バージョンをインストールして、試してみたのですが、見事に失敗しました。再度初期化してから8.0をインストールしたのですが、8.0でもウィンドーが消えます。今まで8.0では大丈夫だったのですが。唯一の違いは今まではOS8.0のCD-ROMに入っているドライブ設定1.3で初期化しているのに対して今回はOS8.1に入っていたドライブ設定1.4で初期化しています。ソフトのバージョンアップはこういう危険を含んでいることを覚悟しないといけません。こういうことにかかる時間と手間は膨大なものです。ソフト会社もApple自身ももっと考えて欲しいです。またこれで2日くらい潰されます。本当に本当に腹が立ちます。
 念を押すために物理フォーマットからしているので、まだしばらく何も出来ないでしょう。この時間の浪費は誰が弁償してくれるのだろうと思いながら、待っています。


5.24

 今回の演奏旅行は休みですが、前の演奏旅行での思い出話を書きます。今日は安城市民会館での演奏会です。安城というとよく行くのはアイシンワーナーのホールです。最近では安城と言うとアイシンのことというくらいよく行きます。このアイシンワーナーのホールが出来たのはかなり前なのですが、ここのこけら落とし公演の時私は名鉄の南桜井という最寄りの駅から歩いたのですが、これが半端な距離ではないのです。旅行カバンと楽器をもって歩いてうんざりしたことをよく覚えています。以前は豊橋から名鉄で新安城に行き、そこからタクシーというのが定番でしたが、新幹線の三河安城が出来てからはこだまに乗って三河安城で降りてそこからタクシーというように変わりました。それでも結構の金額がかかります。今では終演後ホールから三河安城と新安城までバスで送っていただけるのでとても助かります。
 あすは大阪近郊の泉佐野の演奏会です。(私は今まで泉佐野というところは行ったことがないと思います。もっとも降り番だから関係ないですが。)このような場合泊まるホテルは人によって違います。(演奏旅行は会場練習の時に会場にいれば、それ以外の行動はすべて自由ですから列車、ホテルは自分で決めます。)大阪まで行ってしまうか、名古屋に泊まって明日大阪に行くかのどちらかです。私の場合は今日大阪まで行けば明日も連泊できるので間違いなく大阪まで行きます。(連泊できるとホテルのクリーニングに頼めるので助かるということもある。)
 今では交通機関が便利になったので、演奏旅行の移動も私の入団当時に較べて遥かに楽になりました。(時間が短くなっていることと、列車が良くなっていることの両方で)今回の旅行の最後は27日の松山ですが、その前の日は旅行日(つまり本番のない日ということ)です。こういう場合色々な移動方法が考えられます。JRでゆっくり松山まで行く方法、飛行機で飛んでしまう方法、広島に行ってそこから高速船で渡る方法などです。ゆっくり夕食を楽しめるのはこの旅行日だけです。
 演奏旅行の時は私は楽器は自分で持って動きますが、団のトラックで運んでもらうことも出来ます。今では燕尾服は団で運んでもらえるので荷物が小さく出来ます。楽器と燕尾を団で運んでもらうと荷物などほとんどないようなものです。私は楽器とPowerbookの入ったカバンを別に持って行くので大変です。


5.23

 N響の明日からの演奏旅行は私は降り番です。やっと体調が戻ってきました。夕方から市響の練習に行きました。皆さん楽しみながらやっています。まあそれが一番大切なことでしょう。それで少しづつ上手くなってくれればそれで良いのです。結果だけを急いでも良いことはないようです。

 昨日はある公開レッスンに行ったのですが、講師は17日に書いた人と同じ人でした。17日のレッスンはあまり良くないと思ったのですが、それはどうもその日の通訳がよく訳してくれないということを先生が怒っていたそうで、昨日はとても良いレッスンでした。ある意味で東ヨーロッパの音楽の神髄を伝えてくれました。ショパンの音楽の一番大切な部分を強調されていました。(日本ではその事を掴んでいる人はほとんどいないように感じますが。)にこにこしながらご自分で色々弾かれて説明をしながらというとても参考になるレッスンでした。日本ではこの先生のおっしゃるような基本的な部分を大切にする先生はとても少ないです。その先生は見かけはちょっとごつい感じの人なので、ショパンよりリストの方があっているような印象を持っていたのですが、実際の音を聞くとショパンもなかなか説得力があります。(さすがにショパンコンクールのファイナリストだけのことはあります。)
 このレッスンで思ったのは日本人の共通の欠点はルバートの仕方が下手なことです。向こうの人は拍子をちゃんと勘定しながらルバートするのですが、日本人は思いつくままに歌いまくるのです。指揮者もほとんどの場合同じようなことを注意します。そろそろここら辺から直さないといつまでたっても日本人は向こうの人から本気で相手してもらえないでしょう。拍子を守れと言うとつまらない弾き方になって、歌えと言うと拍子が無くなるのです。
 受けねらいのようなちょっと面白い演奏(というかちゃんと弾けていないことを隠すためにやっているのではと思えるような崩した演奏)では、本場の人は納得しません。


5.22

 今日は一日調子が悪く全然調子が出ませんでした。夕食後やっと調子が戻ってきた感じです。昨日Finale97bというFinaleの最新版が送られてきたのですが、体調不充分のためまだあまり試していません。ちょっと触った感じではインターフェースが少し変更されています。Powerbookの方にインストールして電車の中でちょっと試してみたのですが、ちょっと熱っぽい感じだったこともあってひょっとするとPowerbookを落としそうに感じたので早々にしまってしまいました。Finale3.7.2のPlaybackControlがOS8.1ではちゃんと動作しなかったのですが、今度のバージョンは8.1でちゃんと動いてくれる事を祈りつつ、一応近いうちに8.1に上げてみようと思っています。冒険ではあるのですが。(もしダメだったらもう一度8.0をインストール仕直さないといけないからです。でも最新版だから大丈夫だろうということでやってみようと思っています。)私の場合ノーテーションソフトは結局Finaleになってしまいました。昔から使っているので使い方に慣れていることが1番目の、一番色々なことが出来るということが2番目の理由です。NoteScanはすごく期待していたのですが、やってみると直す手間が大変なこととNightingaleは記譜上の制限が強いことで(たとえば同じ音程の音を2つ書くことが出来ません。弦楽器の和音で開放弦と指で抑えた音の両方を弾く時の記譜が出来ません。)、ちょっと困ることがあります。
 私としてはFinaleを使いますが、色々な制限を承知であればNightingaleも選択肢に入ると思います。キーボードショートカットを覚えたらこの方が入力は楽かもしれません。これから使う人で難しいことをしないならNightingaleはお奨めです。(ひょっとすると重音の入力は裏技で出来るかもしれませんが、私には分かりません。)


5.21

 今日は私自身が体調が悪いこともあって昨日と較べて良かったのかどうか分かりません。のりきっていなかったような気はしたのですが。ちょっと危ないかなという所もありました。私自身は弾いていてモーツァルトの歌が一番よく分かりませんでした。始まってすぐのAllegroのところのテンポがぴったり来ないのです。全体の雰囲気はプレヴィン先生のうまさもあって良かったと思います。

 このところレッスンをしていて生徒は一体何を求めているのだろうかと考えさせられることがありました。生徒のために良かれと思って色々注意しても、生徒はそれを期待しているのではないのです。自分のやっていることが正しいということを確認しただけなのではないかと思いたくなります。先生についているだけではうまくならないのです。上手くなるためには少しは練習しなければいけないのですが、その当たり前のこともしない人が多すぎます。その上手くなるきっかけというのは筋肉の動きも大切ですが、頭の働きがとても大切なのです。良い弾き方のイメージを持つことが出来れば上手くなれるのですが、そのことを一生懸命教えていてもそのことの大切さがちっとも分からないので「うるさいな」という顔をするのです。頭の整理がついていないから弾けていないのに、その事が分かっていません。合奏の曲を弾いていているとき、こう聞こえなければいけないと一生懸命説明していても聴いていないのです。こういう場合はこちらもやる気が無くなります。

 一昨日ひいた風邪は依然として良くなりません。今日も早く寝て治さないと。


5.20

 今日の本番はなかなか良かったです。1曲目の武満さんのセレモニアルは笙のソロがありますが、この笙は1200年前のものと少しも変わっていないそうです。クラシックの楽器は長くてもせいぜい400年くらいですから歴史が違います。初演をされた宮田まゆみさんがソロを担当されました。2曲目はプレヴィン先生のピアノ伴奏を伴うモーツァルトの歌曲です。最後がマーラーの4番です。このマーラーの4番は今まで名指揮者であまりやったことがないといっている人がいましたが、その意味でも今回は素晴らしかったです。4楽章のソロは2曲目と同じアレクサンダーさんですが、普通この曲のソロはオケの中で弾いていると、ほとんどソロの動きは聞き取れないのですが、今回はちゃんと聞こえてきます。それでいて怒鳴っているわけではないのですから、声の質が違うのでしょう。この曲のソロとしては珍しい経験をさせてもらいました。
 マーラーの4番の第2楽章はソロ・ヴァイオリンがスコルダトゥーラといって普通の調弦より(G,D,A,E)全音上げてA,E,H,Fisに調弦した楽器を弾きます。楽器に対する弦の張力が大きいので弦がすぐ切れるようで、ゲネプロの前に堀さんは弦を切ってしまったようです。このスコルダトゥーラというのは慣れが必要で、勘違いを起こしやすく難しいです。

 昨日家でレッスンをしたとき暑いのでエアコンをつけたのですが、少し冷やしすぎたらしく今日は一日風邪っけで具合が悪かったです。本番前にドリンク剤をのみ少し昼寝をしたら一応大丈夫でしたが、本番中は鼻水が止まらず困りました。花粉症の時と同じような症状でした。


5.19

 今日でプレヴィン先生の練習も終わりです。今回もモーツァルトでプレヴィン先生のピアノが聴けます。ソロのアレキサンダーさんとの息もよく合っています。マーラーでもそうです。明日の本番が楽しみです。

 今月の終わりに私たちのやっているMuse音楽教室の発表会(ミューズ・コンサート)があります。今そのプログラムを作っています。このプログラムは普通と少し違っていて、ソロを弾く人一人づつのプロフィールを入れています。(今回は1.音楽以外の趣味または特技、2.尊敬する人、3.最近うれしかったことの3点を特集しています。これを見ると生徒各人の個性がよく浮かび上がってきます。)これをMacintoshを使ってDTPで作っています。慣れると手間は大した事はありません。発表会程度の規模だとDTPがとても有効です。(普通の会場でやるリサイタルのプログラムなども簡単にできます。もっとも弾く本人が作るのでは負担が大変でしょうが。)速いレーザープリンターかコピー機を持っていれば100〜200部くらいのプログラムなどすぐ出来ます。
 ただいくつか問題があります。一つはプリンターについてですが、普通のレーザープリンターは両面プリントをサポートしていないケースが多く、片面をプリントした後よほど紙をよく捌かないと裏面の印刷の時に紙送りにトラブルが起きるケースが多いです。(普通のコピー用紙程度の紙だとよく捌いてもどこかで紙送りのエラーがでます。)これがちょっと手間なのです。もう一つはコピー機を使うと写真が汚くなってしまうのです。これは業務用のコピー機を使ってもダメです。結局紙をよく捌いて速いレーザープリンターでプリントするのが最善の結果をもたらします。
 DTPの良さというのは小回りの利くことで、たとえば表紙のデザインを2通り、使う紙の色を2種類都合4種類のパターン(各パターンの枚数は思った通りに出来ますし)で作るというようなことは朝飯前です。前に「お菓子の世界」という曲を生徒同士でメドレーにして弾かせたときは、生徒にお菓子の絵を描かせて、それをスキャナーで読み込んでプログラムの色々な所に挿し絵として使ったこともあります。生徒はとても喜びます。
 パソコンを使える音楽の先生は頑張ってやってみてはいかがでしょうか。生徒へのお知らせなども作れますし、新聞なども作れます。費用もやる気なら自分で細かく管理できます。


5.18

 今日練習所に行く途中原副理事長とお話しできたのですが、プレヴィン先生はこの前の定期がとても気に入られたそうで、ベートーヴェンの弦楽四重奏Op.131を4回演奏された中でもっとも良い演奏だったとお気に入りだったそうです。緊張をずっと保ちながら良い演奏を出来たということで先生の思い出の演奏会の一つになったとのことでした。先生はN響のことをすごく気に入っていらっしゃるそうです。うれしいことです。
 今日はマーラーの4番を練習しました。とても細かいことを大切にした練習ですが、すごく集中した練習で、時間が無駄にかかっているという感じは全然しません。音の肌合いをすごく大事にされていて、ご自分のイメージと違うと細かく注意されます。それだからこそこの前のような名演が出来るのでしょう。先生は体調が完璧ではないようなので、お元気な状態だとどのようになるのか楽しみです。(もっともお元気だったらこちらは煽られるばかりでクタクタになるでしょうが。)でもN響にいるおかげでこのような名指揮者の棒の元で弾けるわけで、とても幸せです。
 今回の定期は今月で唯一管楽器の編成が大きいです。このところ練習所には人が少なかったのですが、今日は普段通りの感じです。


5.17

 今日は縁あって公開レッスンを聴きに行ったのですが、がっかりしました。外国から先生が来て日本で公開レッスンをするというケースは沢山あります。中には無名な人ながらすべて自分で弾いて手本を見せてくれて、またそれが抜群にうまいという人もいるかと思うと、小遣い稼ぎなのが見え見えの人もいます。下手でも良いから沢山生徒を呼べというような事を言う人もいるとか。
 外国では日本人は音楽大学の良いお客さんです。(お金はちゃんと持ってくるし、音楽の本筋がわかっていないのがほとんどなので、扱いやすいのでしょう。)今日も見ていてあの弾き方じゃ向こうの大御所などまじめに聞くわけはないなと思いました。リズムがめちゃくちゃで、顔で弾くというタイプが多いのです。顔で弾くというのはたとえばスケールなどきちんと粒がそろって弾けないのに、むやみに体を動かしていかにも感じて弾いているような演技をしているということです。ワルツなのにとても踊れないリズム感のない弾き方なのです。また受講生の方も下手な人ほど態度がデカイのです。(これって我々も大いに反省しないといけないことなのですが。)音楽の世界は狭いのですが、それでも自分の知らない世界は結構広いのです。自分よりうまい人はどこにでもいるのです。演奏家は態度ではなく音で勝負です。先生がどんなに有名な人あろうと、自分が音を出してそれがトンチンカンだったら笑われますよ。(それにそういうことを公開の場所でするということは、先生の顔に泥を塗ることになるのですよ。)
 N響に来る指揮者でも大家ほど普通の人に見えるのです。えらそうにしている人ほど、実は自分の弱点を隠すための方策だったりして。どの社会でも同じです。音楽の評価は感覚によるものなので一層ハッタリをかます人が多かったりして。本当の大家は自分に対しては厳しいが、他人に対してはやさしいのです。(といっても自分で生徒を相手にする時どうなのかは、自信が持てません。その意味でも今日は反省させられました。)


5.16

 今日は市響の練習に付き合いました。ドヴォルザークの7番の3,4楽章の練習です。3楽章の出だしのボーイングでずいぶん迷ったのですが、色々音を出してみた結果次のように決めました。

 初めは上の段のように決めていたのですが、下のように替えました。(上の弾き方は前にN響で弾いた弾き方です。)弾いてみた結果では下の方がきれいに聞こえるのです。(弓のコントロールが難しいので、良い結果が出なかった。)また譜面の通り毎回ディナミークが違うのですが、これも実際に弾くのは難しいです。(crescendo、decrescendoの始まる場所が微妙に違うのです。2小節目は頭の音をfpで弾いたすぐ後decrescendoしますが、3小節目は小節前半は大きいままです。そして4小節目はpianoのままです。)このように細かいことが沢山ある曲なのです。
 見ていて強く感じるのは、譜面を見ながらその場しのぎで弾いている人が多いということです。音形をパターン化して理解していないと速いテンポでは追いつきません。
 もう一つ感じるのは弾く時に拍子を勘定していないことです。簡単な音形になるとテンポが速くなり、ちょっと複雑になるとテンポが落ちるのです。まだほぼ2ヶ月ありますから、ちゃんと解決しましょう。

 昨日の定期を聞いた市響の人が、ステージでの配置は見ていてすごく不自然だと言っていました。N響の定期を良く聞いている方です。ホールの設計の原点に還ったほうが良いのでは?という印象だそうです。今の状態が良いのなら今までやっていたことはいったい何だったのだろうと思うとのことです。私も至極当然の反応だと思います。色々演奏会を聞いていると、前の音の方が落ち着くと言われました。(私もそう思います。)


5.15

 今日はA定期2日目、今回は昨日の方が幾分良かったかなという感じです。と言ってもそんなに差があるわけではありません。強いて言えばという程度です。今回はとても短いプロなのですが、曲目が重量感があるので、短いという感じはしません。こんなに地味なプロなのに沢山のお客様にお出でいただきとてもありがたいです。ハイドンもとても好評のようです。今度の定期は今までお休みいただいていた管楽器打楽器の皆さんもマーラーの4番で出ていらっしゃるでしょう。私は今月は定期は全部弾いています。1月全部定期に出るとさすがにぐったり来ます。今回は疲れますが弾いていてとてもやりがいがありました。こういう充実した定期ばかりだと良いのですが。

 今月の終わり31日(日)に家内と一緒にやっているMuse音楽教室の発表会(第12回ミューズ・コンサート)があります。このところ家に帰ると招待状、プログラム作りに忙殺される日々です。このミューズコンサートについてはこちらをご覧下さい。

 今日も昨日と同様にQY70をもってホールに行ったのですが、Finaleはコンピューターのキーボードからも音程を入れられるので、外で使うなら音源をもって行かなくても良いようです。このところ色々楽譜を作ってみてFinaleとNightingaleの両者を比べると私のようにFinaleになれているものは結局はFinaleの方が楽です。これから始める人はNightingaleの方が良いでしょう。Finaleはマニュアルがないと使えないですが、そのかわりマニュアルを良く読めばほとんど出来ないことはありません。


5.14

 今日演奏業務部長の竹森さんに聞いたら、プレヴィン先生は心臓の手術を受けてペースメーカーをつけていらっしゃるそうです。手術はかなり大きいものだったそうです。それで練習中にため息をついているそうです。(N響の演奏が気に入らないからではないということが分かって安心しました。)今日のプログラムは先生の得意中の得意だそうです。この後ベートーヴェンのOp.131を録音されるそうです。(オケはウィーンフィルだそうです。)とても地味なプロだと思うのですが、たくさんのお客さんに来て頂きまた拍手を頂きとてもうれしいです。このところ色々な所の取材が入るケースが多く、今回も朝日新聞の取材がありました。(昨日のことです。)このように色々取り上げていただけることは注目されていることの証明なので、とてもありがたいことです。演奏でそのご期待に沿えるよう頑張っていきます。
 今日の演奏はテンポの変わり目で少し危ないところがありましたが、全体としては素晴らしいと思いました。N響の良さをここまで引き出して下さったプレヴィン先生に感謝します。前半のハイドンの時モニターで先生の指揮を見ていると、必要最小限しか動いていないのに、オーケストラがそれにちゃんとのって動いていくのです。(動いていけるのです。普通ならオケがばらばらになりそうなところでも、先生の棒を見ていれば自然と皆が集まれるのです。)健康に留意されてまたN響に来て戴けることを楽しみにします。(今日で今月の定期はまだ半分が終わっただけです。次の定期はマーラーの4番です。)

 今日本番前にPowerbookで譜面を打ち込もうと思ってわざわざヤマハのQY70を持っていったのに、うまく動かなくて仕方なくマニュアルで入力しました。家に帰ってからやったら一発でちゃんと動きました。何が悪かったのかいまだに分かりません。こういうときは頭に血が上るので一番簡単なことで間違えているのに、それに気づかないのでしょうね。ヴァイオリンを弾いているときもそういうことは良くあります。(本番中など思いもかけないことで失敗することが良くあります。あとで考えると恥ずかしいです。)落ち着けば解決法があるのに、焦っているとどんどん悪いほうに転がっていきます。(今日など原因が分からないくらい焦っていたということになります。)


5.13

 今回の定期は私は前半のハイドンは降り番です。ベートーヴェンについてはプレヴィン先生は時々ため息をつきながら練習をしています。ため息がどういう意味なのかは分かりません。弾く方というのはその手続き(音程とかテンポとか)ばかりに気が行きやすいので、スタッカートの長さとか音の重さ(軽さ)などをおろそかにするとすぐ指摘されます。
 練習についてですが、一度通して弾いた後、"Sehr gut! Aber.........."(とても素晴らしいです。しかし...........)と言ってその後何十分も注意を続けるという人がいました。プレヴィン先生の場合は注文は付けますし、それも手厳しいことを言われますが、こちらが落ち込むところまでは追い込みません。こちらが伸び伸びと弾ける範囲内で注意をします。その手加減がすごいのです。プレーヤーの気持ちが良くわかる人です。(我々はお釈迦様プレヴィン先生の掌で動き回る孫悟空かもしれません。)その出来栄えは明日の本番でご確認下さい。
 後期の四重奏は中期までのものとは全然質が違います。私は若い時はラズモフスキーにあこがれましたが、この年になると131とか132の世界の方に強く惹かれます。後期の良さが分かるようになったと喜ぶべきか、一本気な若さがなくなったと悲しむべきか自分では分かりません。(勿論ラズモフスキーがつまらない曲だと言っているのではありません。)私はこの131をN響に入団したころ弦楽四重奏の演奏会で弾いたことがあるのですが、その時には気づかなかった細かいことが今はすごく気になります。今からその時のことを思うと恥ずかしい限りです。その若い頃の経験もあって今回の131はとても感無量なのです。


5.12

 今日はベートーヴェンの弦楽四重奏だけの練習を一日やりました。内容の濃い難曲なので、まだいろいろ問題点はあります。ただプレヴィン先生の練習の上手さのおかげで今日一日でかなりはかどりました。部分的なところの処理については私が想像したのとほとんど同じなのですが、全体的な見通しについてはなるほどと目からウロコが落ちるような思いでした。細部だけ似ていても大きな見通しが違うのでは、出来上がりは全然違います。この曲は場所によりいくぶん速い遅いはあるが、基本的に1つのテンポで出来ているそうです。また譜面に書かれているディナミークを正確に守るように何度も注意されました。crescendo して急に p というベートーヴェンによくある形が何度も出てきます。(こんなことはベートーヴェンを弾く時は当たり前ですが。というよりこれが出来ないのではベートーヴェンを弾く資格はない。)
 後期の弦楽四重奏は今回のような形で弾くことが時々あります。中でも大フーガはよくやられますが、131や132もそのように弾けるでしょう。中期の作品とはまた違う世界が表現されています。この時期の曲は初期のロマン派よりずっと先に進んでいるように聞こえます。前回の定期でも弦のみのディヴェルティメントをやり、今回は弦楽四重奏をやるというように今月は弦の負担はとても大きいです。(管楽器は編成が小さいので、前回も今回も人数は少ないです。)室内合奏団になったみたいです。


5.11

 N響に入るにはどうしたら良いのかということについて書きます。
 N響に入るにはオーディションを受けなければいけません。何年か前(10年くらい前からしばらく)にメンバーが足らなくなったのに補充をしないままの状態がしばらく続いたので、現在はいつもエキストラが入った状態になっています。このエキストラはメンバーの誰かが推薦をして(実際はほとんどコンサートマスターの紹介の人です。)来て頂いているのです。その時に上手い人がいるとその人に将来オーディションを受けてもらおうと話が出たりするのです。オーディションの時はこのエキストラに来ていただいた人だけではなく、メンバーの推薦がある人にも声をかけます。
 N響は現在オーディションは公募ではやっていません。現在その方向で検討段階に入っていますが、実現していません。N響は開かれていないという批判のあることは判っていますが、公募して何十人も来られてもそれを消化する時間がありません。ですがそれで良いわけでないことはよく承知しておりますから、現在のスケジュールの中で無理のないやり方を模索しています。(セクションによるプレオーディションとかいろいろの案がありますが、決定打に欠けています。)
 公募に当たっては定員の問題、労働時間の問題、拘束時間並びに条件などとても複雑な問題をクリアしないと実現しません。労働条件についてはドイツで行われているディーンストという制度を手本にするのが良いのでしょうが、生活条件の違うドイツの制度をそのまま導入できるのかという問題もあります。(通勤時間、住宅事情、経済状態などあまりにも違いすぎます。たとえばドイツではゲネプロの後ちょっと家に帰って昼食というのは簡単ですが、日本でゲネプロが終わった後家に帰ると私の場合でも午後2時半くらいにやっと昼食が食べられる状態です。それから本番に向けて家を出るのが遅くても夕方5時ですからやっと家に帰っても休まりません。それならホールにいるほうが楽なのですが、午後1時過ぎから6時くらいまでの時間は毎回毎回無駄に思えます。)
 ところでそのオーディションですが、今ヴァイオリンについてはセクションで(ファーストとセカンド両方)プレオーディションをやって、この人ならという人を全体のオーディションに推薦しています。今はオーケストラ・スタディの中から課題を1つ、自由曲を1つの2本立てでやっています。オーケストラ・スタディは全員に共通の課題です。自由曲は協奏曲の1楽章の一部というケースがほとんどです。プレオーディションに10人近くも受けると聴いているだけでもものすごく疲れます。練習の後に何人も聴かされると確かにきついです。


5.10

 メールでご質問の多かった指揮者による違いの件について今日は書きます。
 今回のプレヴィン先生は見ていると特に何をしているという風には見えないので、誰がやっても似たようになるのではないかと思われるのでしょう。ですがそのごく当たり前に指揮するというのがとても難しいのです。(ごく当たり前に弾くのが難しいように。私たちはその当たり前に弾けることを目標にしています。)普通はハッタリを効かすか、肩に力が入ったまま行ってしまうかのどちらかなのです。先生の場合経験から一つ一つの音についてどうしたら良いかというイメージがはっきり出来ていて、こちらはそれについて行くだけで良い音楽になるのです。また先生は指揮をしている時棒だけでなく体の動きや視線も見事に使っているのです。ですがそれが妙に浮き上がってこないのです。ですからピアノ協奏曲でもほとんど体を動かさずに弾いているのにオーケストラは不安感がないのです。(大切な音の動きに対しては目で指揮していることも多かったです。また音楽が自然なので、こちらも先が読めるのです。若い指揮者もこういう大家の練習をよく勉強すればよいのですが。)

 もう一つ練習の仕方の違いのことですが、プレヴィン先生の場合練習は自分のイメージをオーケストラに伝えることが目的なので、オーケストラがわかったと分かればそれ以上練習しなくても良いのです。これは大家だけが出来る余裕です。自分に自信のない指揮者の場合オーケストラに注文するふりをしながら、実は自分のための練習をしているという事がよくあるのです。プレーヤーをやり玉に上げて文句を言ってもう一度やらせているのですが、実は自分がもう一度弾いて欲しいだけという場合です。こういうことはいくらハッタリをかましてもこちらもいろいろな指揮者で弾いていますから、分かってしまうのです。(逆に言えば大指揮者はヘボオケに呼ばれると、その時はにこにこやっていても2度と付き合ってくれません。プレヴィン先生は2度目ですからN響はそこまでヘボだとは思われていないということで、その意味ではうれしいです。ですが先生の希望に何割まで答えられているのかなという怖さはあります。)
 大指揮者に共通の反応なのですが、練習日数に合わせて注文の深さを変えて、短い練習の時にはそれなりに、長いときには新しい注文が次から次と出てくるという具合です。最初に通して弾かせているときにそのオケの長所短所をすべて読み取り、このオケならどの程度まで出来るということまで分かってしまうようです。それでいながら恐怖政治ではないのです。プレーヤーの持つ能力を最大限引きだしてくれるのです。
 だから昨日書いた「僕はずっとこのおじさんだけでいいや。」という人がいるのは、こういう指揮者はこちらの能力を最大限に引きだしてくれるからです。

 明日はN響のメンバーと入団について書きます。


5.9

 今日はC定期2日目です。今日も良い演奏でした。昨日の演奏会に来られた方が、ディヴェルティメントが特に良かったという感想を述べていらっしゃいました。弾いている側ではピアノ協奏曲が一番良かったかなと思ったので、ちょっと意外でした。今日のライブの放映で私が大きく映っていたと言われましたが、最近よく映っているそうです。今日終わった後で帰りのエレベーターの中で「僕はずっとこのおじさんだけでいいや。」と言っている人がいました。こんな風に指揮してくれるなら一年中この人でやりたいというのは皆共通の印象だと思います。休憩時間などに指揮者の文句を言っている人が誰もいないというのも大変珍しいことです。1回のギャラがいくらでもこういう人にいつも指揮して欲しいです。今日は充分堪能しました。

 その後帰りに新宿のソフマップに寄ってコンパクトフラッシュカードを買いましたが、これは事務所にあるPowerbookの書類を開いたり細工をするときにType IIIのHDカードだと事務所がルーターを使っている関係上「ネットワーク」というコンパネを開いてカードを吐き出せるよう設定し直してHDカードを入れ、その後ネットワークの設定を従来のものに直すというとても面倒な手続きをとらなければいけなかったのが、Type IIのカードなのでとても楽になります。アドテックのAD-CFD32という32MBのものです。PCExchangeをOFFにしてカードをスロットに差すと、初期化するかと聞いてくるのでOKを出すと、Macのフォーマットでマウントできました。他のPowerbookとデータを受け渡しするのが楽になります。

 家に帰ってすぐ今度は市川交響楽団のヴァイオリンの分奏練習に行きました。今回は割と効果のある練習ができました。ドヴォルザークの7番のヴァイオリンの難しいところを一通り練習しました。アマチュアの人たちが弾きにくいと言っているところを私は初めはあまり相手にしていなかったのですが、よく考えてみると結構いろいろ解決策はあるものです。頭の柔軟性はやはり大切です。頭が固くなったら終わりということを再確認しました。今日は朝からいろいろあってさすがに疲れました。
 今度は火曜日からベートーヴェンの弦楽四重奏Op.131の練習です。この弦楽四重奏の名作を大編成で弾きます。今回もとても楽しみです。


5.8

 今日はC定期の初日です。会場練習も本番もとても素晴らしいものでした。プレヴィンという人はとてもすごい人です。まず序曲「フィガロの結婚」が普段のこの曲とは全然違う響きでした。音量のコントロールが素晴らしく、内声部の細かい動きまでよく聞こえてきます。ディヴェルティメントも良かったのですが、この曲は弾く方は大変です。ピアノ協奏曲もお見事でした。ソロを弾きながら余裕で指揮をしています。手を使わなくても視線で充分指揮できています。最後の39番もすごかったです。明日衛星放送でライブで放映されます。お時間のある方は是非ご覧下さい。
 今日の印象は年に1回あるかどうかというくらいの名演だったということです。今日本番から帰って食事をした後本番を思い出しながら書いているのですが、まだ興奮しています。この感じを言葉で表すのは無理です。N響のモーツァルトの演奏の中でも筆頭に上げられる出来栄えです。

 今日久し振りにスリースカンパニーに行きました。4月に事務所を引っ越してから初めてです。前のところのすぐ近くです。引っ越しと同社の主力製品「インスピレーション」のアップグレードの発送の両方でてんてこ舞いという感じでした。今まではかなりの面積をとってショップをやっていたのですが、ショップは最小限にして、ソフト会社としての方針を貫くということのようです。


5.7

 今日はプレヴィン氏のモーツァルトのピアノ協奏曲の練習がありました。自分で指揮しながらピアノソロを弾くというものです。

 これは練習の始まる少し前のものです。私の座っている所から撮ったので真ん中に小さくしか写っていませんが、午前10時の練習開始前の風景です。プレヴィン氏のピアノはピアニストとは一味違うソロです。とても雰囲気のあるソロを聴かせてくれます。すごく緻密な練習をしているのに終わってみるとあまり時間が経っていないという不思議な練習です。今回の定期はモーツァルトの好きな人にとっては絶対の聴き物だと思います。「モーツァルトは優雅に弾くものであって、Cuteに弾くものではない。」というのが先生の注意ですが、これこそ神髄を行くという注意でしょう。肩から力の抜けた弾き方をするように何度となく注意をされています。またテンポもほとんど変えずに自然に弾くようにと注意されています。
 22日には紀尾井ホールでプレヴィン先生を中心とする室内楽の演奏会がありますが、これもとても期待できます。以前サヴァリッシュ先生がよく室内楽のコンサートをやられましたが、今回はそれに勝るとも劣らないものになりそうです。


5.6

 今日はまず訂正を一つ、昨日書いた瀬戸川さんの病気は前立腺ガンでした。申し訳ありませんでした。

 今日はプレヴィン氏の練習初日でした。とても練習の要領も良く、また音楽的にも素晴らしいです。第39番の交響曲から始めましたが、普段のN響の音と一味違う出来でした。指揮者による音の違いを再確認させられました。今回のC定期のチケットの売れ行きはとてもよいという話を係の人から聞きました。他のオーケストラが会員が減っているこの時期、N響はいろいろ取り上げられているせいもあって会員が増加しているそうです。これもひとえに皆さまのおかげであると感謝いたしております。
 この前の大阪のフェスティバル・ホールでの演奏会もとても評判良かったようです。今回のC定期は今からチケットは手に入れにくいかもしれませんが、弾いている方からも是非お奨めしたい演奏です。ご期待下さい。今回のピアノ協奏曲KV491はプレヴィン氏自らソロを弾きながら指揮をするというのも楽しみの一つです。

 昨日紹介したカバンを肩に今日一日動きましたが、とても快調でした。今までのカバンの中で一番良かったです。肩にかけたときのバランスが良くて重さをあまり感じません。モバイル用カバンとしては高いのですが(¥24,000)、中の仕切りや小物入れが充実していてPowerbookとそのアクセサリーを入れるメインの収納部のほかに、前にジッパー付きの小物入れ、さらに雑誌をそのまま入れられるところ、携帯電話をしまっておける小さな収納部と3ヶ所さらにあります。私自身の使い方にとてもマッチしています。

 もう一つ個人的な話ですが、ちょっと前から練習所に行くときはいつも近くの魚屋さんのお弁当を食べているのですが、これが大変美味いのです。土日はダメなのですが、平日はいつもここのお弁当を買っています。普通のお弁当と魚一品(煮魚か焼き魚)、それとみそ汁のセットです。練習所の近くは向かいにあったホテル高輪が閉店してから昼食の場所選びに困っていたのですが、それなりに良いところがあるものです。


5.5

 N響について2つご報告があります。
 1つは、もうご卒業されているコントラバスの瀬戸川道男さんが、先日食道癌でお亡くなりになられました。享年61歳と聞いています。コントラバスの小野崎さん、チェロの徳永さんと低弦の方でガンでなくなられる方が続いています。
 もう1つは、4月の定期から席次が変更になっています。テレビなどをご覧になると分かると思いますが、セカンドヴァイオリン以外は少しづつ変わっています。この席次というのはどこで決まるのかは分からないのですが、ある日突然郵便で送られてきます。
 またステージ上の配置がまた変更になり、少しステージの奥に入るようになりました。これは消防法によるものだそうで、防火シャッターのおりるところには何を置いてもいけないそうで(イスだの譜面台など火事があればすぐ団員が動かせるのに、それではいけないそうです。消防署の頭の堅いこと。)その線を管楽器の台の前の線と一致させるようです。でもこの話の中には良い音という観点は一つも入っていないのです。消防署の方は音などどうでも良いのだから分かるとして、N響事務局は音のことどう考えているんだろうと首がかしがって来ます。

 最近手に入れたモバイル用カバンについて、Macintoshのページに書きます。


5.4

 昨日旅行から帰ってきて今日は2人レッスンした他は休養日にしました。今週のC定期はモーツァルト・プロで、1〜3日の室内アンサンブルのプログラムに似ています。定期でモーツァルトプロというと今回のようなプロより重い場合が多いです。たとえば後期の交響曲3曲をやるとかです。サヴァリッシュ先生とかスイトナー先生が好んでやりそうなプロです。弦楽器にとっては後期の3曲を続けて弾くのは少しも気を抜けない上に結構長いプロなので、大変です。今度のプロは
 1.歌劇「フィガロの結婚」序曲
 2.ディヴェルティメントへ長調
 3.ピアノ協奏曲ハ短調
 4.交響曲第39番
というもので、聴く側から言うと聴きやすいものでしょう。5月の定期はどちらかというと弦に負担のかかる曲が多いです。ブラスだけの曲というのはないのでしょうか。昔サヴァリッシュ先生が弦だけの曲と管だけの曲を続けてやったことがあったのですが(作曲者と曲名は忘れました。)、5分位の短いもので休憩にもならないものでした。

 昨日旅行のライブレポートのページに書いたFinePix700の付属ソフト(Picture Shuttle)のことですが、今まで問題なく動いていたのが急に画像ファイルをデスクトップにドラッグしようとするとタイプ2のエラーが起こるようになったのです。PowerbookでもPowerMac8500でも同じ症状です。機能拡張マネージャーでMacOSのみにするとちゃんと動くので、あとから入れた何かとぶつかっているのでしょうが、それを調べるのが面倒なのでFinePixを使うときは起動セットを切り替えてやるしかなさそうです。(昨日はずいぶん遅くまでそれに悩まされました。)


5.1〜3

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